6/12/2010

EASY RIDER - BORN TO BE WILD

そういえば、少し前にデニス・ホッパーが亡くなりましたねぇ。残念です。1990年代はハリウッドのメジャー作品に相当出演していて、大活躍だったのにいつの間にかあまり見かけなくなっていました。久しぶりに今年の3月にハリウッドの殿堂入りを果たしたというニュースで話題になった時にはついでに末期がんで余命わずかだということも同時に報じられていました。ネット上で痩せこけた顔を見た時は何とも言えない気分になりましたが、それから数か月であっけなく逝ってしまいました。

古くは「理由なき反抗」や「ジャイアンツ」なんかでジェームズ・ディーンと共演していて、当時の若きデニス・ホッパーは兄貴分として慕っていたなんていう話もありますが、そんなデニス・ホッパーを一躍有名にしたのがこの「イージー・ライダー」だと言われていますよねぇ。亡くなったことがニュースなんかで報じられた時も「あのイージー・ライダーの」みたいな感じで紹介されていましたから、やっぱりこれが代表作になるんでしょう。

この映画では冒頭の場面で流れる有名なステッペンウルフの曲とともにオートバイという乗り物のイメージすら決定づけたような気さえします。いわゆるアメリカンニューシネマの代表作として大きなインパクトを与え続けていて、未だに何かと語られることの多い作品ですが、この映画でデニス・ホッパーが監督、脚本を手がけていることはあまりにも有名です。



ご存知の方も多いかも知れませんが、このオープニングシーンでは腕時計が非常に重要な役割を果たしています。ピーター・フォンダ扮するキャプテン・アメリカはバイクに跨ったまま、着けていた腕時計を外し、少し眺めるとそのまま投げ捨ててしまいます。時間に縛られることを象徴する腕時計を捨ててしまうことによって自由気ままなバイクの旅の始まりを表現しているわけです。超有名なシーンですが、よくよく考えてみるとこれってかなりニクイ演出です。ちなみに投げ捨てたエクスパンジョン・ブレスがついた金時計。あっさりと捨ててしまうだけあって、きっと単なる金メッキの安物だったんでしょうかね。

この映画で活躍したデニス・ホッパーもその後はあまりパッとしない時代が長く続いたそうですが、前述の通り再評価されるようになり、見事に復活を果たします。ワタクシ的には「イージー・ライダー」よりもデビッド・リンチ監督の「ブルー・ベルベット」の方がお気に入りです。リンチ映画に共通する奇妙な世界にデニス・ホッパーの鬼気迫る演技はぴったりで、まさにはまり役でした。日本じゃ入浴剤のCMで「アヒルちゃん!」なんて言っていたのでも有名ですよねぇ。いずれにせよ、ホントに残念です。

ところで、この「イージーライダー」で登場するチョッパーなんて呼ばれるタイプのオートバイ。言わずと知れたモーターサイクルの王様「ハーレー・ダビッドソン」です。初めてこの映画を観た時にピーター・フォンダの乗っている方にフロントブレーキがないことに気付きました。国土の広いアメリカじゃ、それくらい大した問題じゃないんでしょうか。そもそも整備不良で違反切符を切られるなんてこともないのでしょうか。よく分かりませんけど、やっぱり危ないですよねぇ。そうそう、デニス・ホッパーって昔からなんとなくショーケンとイメージがダブるんですが、それってワタクシだけでしょうか?


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