6/30/2010

よくやった

FIFAワールドカップでの日本代表チームの挑戦は惜しくも終わってしまいました。決勝リーグの対戦国パラグアイとの試合はものすごくタフな内容でした。点を取れそうな場面もたくさんあったし、その一方でハラハラさせられる場面も一度や二度じゃなかったけど、とにかくいいゲームだった。

後半の途中でまさかとは思ったけど、案の定PKにまでもつれ込み、本気で手に汗を握るような数分間を過ごしました。惜しいし、残念だけど、ルールがあるのがスポーツの世界。開幕前の評判は今ひとつで、批判的な意見も少なくなかったけど、もう否定的なことを言う人はほとんどいないようで、それが嬉しい限りです。

ワタクシ自身は思いっきり楽しませてもらったという点で何も言うことありません。あえて言うなら、頑張った選手達には「お疲れさま、十分よくやった、みんなスゴイよ」って感じでしょうか。きっと日本中のたくさんの人がそんな風に思っていると思います。グイグイくるパラグアイ相手に失点することがなかったというだけでも立派なのは言うまでもありませんよねぇ。大体フランスやイタリアですら、予選リーグで敗退していることを考えるとホントにたいしたもんです。海外での日本チームへの評価もなかなかのもんらしいですし、しっかり結果を残したことは間違いないのではないでしょうか。

とにかく、エキサイティングな素晴らしい夢を見させてもらったといった感じですが、昨晩はテレビで試合を観終わった後床に就いてから、実は妙な夢を見てしまいました。なぜかワタクシが遠藤選手と一緒に駒野選手をなぐさめるという訳の分からないシチュエーションでした。夢ならではの完全な支離滅裂さでしたが、それだけあの試合で興奮していたってことじゃないかと思います。それはそうと、ワタクシのようなにわかファンほど感銘を受けたであろう今回のワールドカップですが、これでもう終わりってわけではありませんからねぇ。一体どの国が優勝するのか、まだまだ楽しみたいと思います。


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6/20/2010

「もったいない」はモッタイナイ

モノを大事に使うのは結構なことだと思うし、大切なモノをきちんと保管して残しておく、なんていうのも全然悪いことではありませんよねぇ。そもそも当店で販売している古時計の多くはそんな風に誰かが丁寧に使ったりしてきたからこそ今でも現役として使用出来て、なおかつ今後も長く使っていける可能性を持っているわけですから、そう考えるとモノを大切にするってことはあらゆる面で大事なことのように思えてきます。

でも、何かを長く使っていこうなんて思っていてもそれがわざわざ大事にするほどのモノじゃなかったり、大切に保管しているものがそれに値しないようなモノだったりしたら、果たしてそれは意味のあることなのでしょうか?ちょっと疑問に思えるところもあります。

つい最近PCを新しく購入しました。基本的にはデスクトップ派でしたが、今回はノートPCのそこそこのスペックのモノを手に入れてちょうど使い始めたところです。ついでにだんだんと不満を感じていたプリンターも新しいモノに買い換えたのですが、それはまさに今朝のこと。開店前、毎度おなじみ渋谷のビックカメラへ寄り、狙いを定めていたプリンターを迷わず買いました。スキャナー付きでコピーも出来て、WiFi接続も可能なイマドキのタイプです。今まで使っていたモノは何年前に買ったのかすら覚えていないくらいだし、大体動作はやたら遅くてイラつくし、そのくせインクは結構な金額だったりするので、だいぶ前から買おう買おうとは思っていました。

でも、今まで使っていたものが壊れてしまったわけではないんです。おかげでつい「まだ全然動くし、もったいないよなぁ」なんて思ってしまい、今までついついタイミングを逃していたのです。今朝買ってきた新しいプリンターを早速つないで設定してみると速いのなんの。今までのノロノロした動作のプリンターは原始時代のモノかというくらいの違いです。おまけに機能だって山盛りだし、今まで別々だったスキャナーまで一緒になっているわけですから、実際にちょっと試しに使ってみただけでも、なんというかほとんど目からウロコでした。

「あぁ、何を理由にこんな中途半端に古いだけの機械を馬鹿丁寧に大切ににしてきたんだろうか」とちょっと後悔するほどでした。とにかく、今後はだいぶ利便性が良くなりそうです。今まで使っていたプリンターとスキャナーは当然ながら処分することになりますが、実はこれが今ひとつ買い換える気分になれない理由のひとつでもありました。捨てるためにはお金がかかる。しかも、捨てようとするモノはまだ使えるわけで、このことを考えると結局「もったいない」になってしまうわけです。

でも、今回あらためてよく分かりました。なんでもかんでも大事にすればいいってもんじゃないと。元来モノが捨てられない性分でしたが、訓練を重ねた結果、以前よりはわりと思い切ってなんでも捨てられるようになってきました。今回はプリンターとスキャナー、ついでにモニターも捨てることを決意しました。このモニターは代官山で営業するようになってそれほど経っていない時に買った記憶がありますので、かれこれ9年くらい使っていたことになります。ホントは一昨年店をリニューアルした際に処分しようかと思っていたのですが、「これ確か7万円くらいしたんじゃなかったっけ?」なんてセコイことを考えてしまい、結局その後も使い続けていました。

確かに壊れたわけでもないのに捨てるのは忍びないのですが、ここは心を鬼にして今回は本気で捨てます。大体液晶の大型モニターがだいぶ安くなっていることを考えたら、バカでかいブラウン管にこだわる理由はまったくありません。大体ウチの店だってそんなに広いわけじゃありませんからねぇ。狭いスペースを有効活用するためにもそれなりに意義があるはずです。

あらためてこのいくつかの使い込んだPC周辺機器を見るとアンティークでもなければ、ヴィンテージでもない、そんなどうにもならない微妙な古さだということがよく分かります。少なくともテクノロジーの進化を考えたら、今後値打ちが上がる要素はほとんどゼロです。これでもしデザイン性が高く、仮に著名なデザイナーが手がけたなんていうプラスアルファが加わったら話は別ですが、そんなことないですしねぇ。ちなみにこの「ハッピーハッキング」という名前のキーボードはテンキーがない、かなり小型のモノで、キーを打った時の感触が好きで長年愛用しています。場所もとらないし、慣れると結構便利なんです。このキーボードはかなりこだわって使ってきていまして、実はもうひとつ持っていることもあり、ついでに捨ててしまおうかとも思いましたが、それほど邪魔なモノでもないので、これは残しておくことにします。

ところで、「もったいない」という言葉は日本独自のもので、他の国の言語には同じような意味やニュアンスを持った言葉がない、なんていう話を聞きますが、ホントはどうなのでしょうか?でも、今ただひとつ言えるのは「もったいない」を呪文のように自らに言い聞かせると損をすることがあるとでも言ったら良いのでしょうか。場合によっては「もったいない」なんてことを言うことがモッタイナイなんて時もあるかも知れません。少なくとも携帯電話や家電、パソコンなどに関しては古いモノを大事に使い続けるのが良いことだとは言えないような気がします。とはいえ、なんとなくただ捨ててしまうのにはやっぱりちょっと胸が痛みます。


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6/15/2010

天才はふたつ腕時計を着けるのがお好き

ついにFIFAワールドカップが始まった。前回のドイツ大会からもう4年も経ったことがどうも信じられません。ちょっと早くありません?なんとなくまだ2年くらいしか経っていないような気さえします。オリンピックもそうですが、ワタクシ的には4年ごとの開催というのがウソなんじゃないかとすら思う今日この頃です。

昨夜テレビで中継された予選リーグの「日本対カメルーン」の試合は我が国の代表チームが見事勝利を収めました。前半に本田圭佑選手がゴールを決めた時はガラにもなくガッツポーツをしてしまいました。後半はヒヤっとする場面もありましたけど、結局カメルーンに点を許すことなく、試合終了。終始日本が試合の流れを握っているような感じで、ホントにすごかったです。

そんな今回のワールドカップ、気になっているのは日本代表チームのことばかりではありません。他の国の代表チームにも興味津々なのですが、そんな中で最も気になっているのは今回アルゼンチン代表の監督を務める、あのマラドーナ。以前からあの人が左右両方の手首に時計を着けているのは知っていましたが、監督として試合を見守っている最中もやはりその両方の手首にはふたつの大きな腕時計がありました。

特別熱心なサッカーフリークではありませんけど、マラドーナの活躍ぶりはワタクシもちょっとくらい知っています。天才の名を欲しいままにした華々しい現役時代。でも、そこからの転落ぶりも相当ドラマチックですよねぇ。一流アスリートの中でマラドーナみたいにダーティなイメージも強い人は珍しいと思いますけど、良くも悪くもその破天荒さには驚かされました。一時期はビックリするくらい激太りして、死にかけたりしていたみたいですけど、今はどうにか人並みの体型をキープしているようですし、実際健康状態も良さそうです。アルゼンチンも予選の一戦目で無事勝利を収め、マラドーナ自身もかなり喜んでいましたよねぇ。

「この人なんでまた2個も腕時計を着けているんだ?」なんて、きっと誰もがそう思うに違いありません。ワタクシも気になって思わずググってみましたが、決定的な理由は見つかりませんでした。いろいろと調べているうちにすぐどうでも良くなってきました。そもそもそこまで必死になって調べなければならない理由もないのです。仮になぜ腕時計を二つ着けているのかが分かったところで、どうせ理解出来ないような理由なんじゃないかと思えてきたのです。

今回ちょっと調べてみて初めて知りましたが、ウブロがビッグバンという機種でマラドーナモデルを手がけているんですねぇ。ウブロといえば、ラバーを使ったスタイリッシュなデザインが特徴でしたが、近年はLVMHのグループに加わり、最近のトレンドの巨大な時計を作っています。いくらウチの店が古い時計ばかり扱っているとはいえ、まったく知りませんでした。我ながらどんだけ現行品に疎いんだと思ってしまいましたけど、やっぱりちょっとビックリでした。ずいぶんデカイ時計を着けているなぁとは思っていましたけど、あれがウブロだとは分かりませんでした。オーディマ・ピゲのロイヤル・オークに見えないこともなかったものの、だいぶ違うなぁなんて思っていましたけど、きっとあれがマラドーナモデルなんでしょう。そういえば、今回のワールドカップの公式計時はウブロも担当しているみたいですねぇ。

そんなふたつの腕時計を着けるアルゼンチンが生んだサッカーの天才マラドーナ。一方日本のエース、天才肌の本田選手もふたつの時計を両手首に着けているらしいのですが、それはご存知でしょうか?ワタクシ、実はまったく知りませんでした。今回マラドーナの時計について調べているうちに本田も同じように時計を2個着けているのだということを知ったのです。ところが、ふたりにはどうも微妙な違いがあるようでして、マラドーナがふたつ同じモデルを着けているのに対し、本田はまったく別々のモデルをそれぞれの手首に着けているようなのです。

このふたりのこだわりっぷりはきっと凡人には理解出来ないようなものなんじゃないでしょうか。天才には天才にしか分からない理由があるような気がします。腕時計は利き腕じゃない方にひとつ着けるものという常識的な既成概念は関係ないのでしょう。なんだったら、彼らにとっては首や腰に巻きつけたっていいくらいなんじゃないでしょうか。「なんでふたつも時計をしているの?」などと訊ねるのは単なる愚問かも知れません。きっと「腕時計は一個しか着けられないって法律でもあるのかよっ!カッコいいから両方の腕に着けたいんだよ、オレの勝手だろ!」なんていう答えが返ってくるんじゃないでしょうか。

ひょっとすると、これからは腕時計をふたつ着けるなんて人が増えるんじゃないでしょうか。世間一般じゃ腕時計をしない人も増えていますが、これを機に両腕に時計を着けるのが流行ったりして。そうなると時計を買う時は同時にもう1本買うことが当たり前になり、2本セットで販売されるようになったりして。・・・そんなわけないかぁ。














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6/12/2010

EASY RIDER - BORN TO BE WILD

そういえば、少し前にデニス・ホッパーが亡くなりましたねぇ。残念です。1990年代はハリウッドのメジャー作品に相当出演していて、大活躍だったのにいつの間にかあまり見かけなくなっていました。久しぶりに今年の3月にハリウッドの殿堂入りを果たしたというニュースで話題になった時にはついでに末期がんで余命わずかだということも同時に報じられていました。ネット上で痩せこけた顔を見た時は何とも言えない気分になりましたが、それから数か月であっけなく逝ってしまいました。

古くは「理由なき反抗」や「ジャイアンツ」なんかでジェームズ・ディーンと共演していて、当時の若きデニス・ホッパーは兄貴分として慕っていたなんていう話もありますが、そんなデニス・ホッパーを一躍有名にしたのがこの「イージー・ライダー」だと言われていますよねぇ。亡くなったことがニュースなんかで報じられた時も「あのイージー・ライダーの」みたいな感じで紹介されていましたから、やっぱりこれが代表作になるんでしょう。

この映画では冒頭の場面で流れる有名なステッペンウルフの曲とともにオートバイという乗り物のイメージすら決定づけたような気さえします。いわゆるアメリカンニューシネマの代表作として大きなインパクトを与え続けていて、未だに何かと語られることの多い作品ですが、この映画でデニス・ホッパーが監督、脚本を手がけていることはあまりにも有名です。



ご存知の方も多いかも知れませんが、このオープニングシーンでは腕時計が非常に重要な役割を果たしています。ピーター・フォンダ扮するキャプテン・アメリカはバイクに跨ったまま、着けていた腕時計を外し、少し眺めるとそのまま投げ捨ててしまいます。時間に縛られることを象徴する腕時計を捨ててしまうことによって自由気ままなバイクの旅の始まりを表現しているわけです。超有名なシーンですが、よくよく考えてみるとこれってかなりニクイ演出です。ちなみに投げ捨てたエクスパンジョン・ブレスがついた金時計。あっさりと捨ててしまうだけあって、きっと単なる金メッキの安物だったんでしょうかね。

この映画で活躍したデニス・ホッパーもその後はあまりパッとしない時代が長く続いたそうですが、前述の通り再評価されるようになり、見事に復活を果たします。ワタクシ的には「イージー・ライダー」よりもデビッド・リンチ監督の「ブルー・ベルベット」の方がお気に入りです。リンチ映画に共通する奇妙な世界にデニス・ホッパーの鬼気迫る演技はぴったりで、まさにはまり役でした。日本じゃ入浴剤のCMで「アヒルちゃん!」なんて言っていたのでも有名ですよねぇ。いずれにせよ、ホントに残念です。

ところで、この「イージーライダー」で登場するチョッパーなんて呼ばれるタイプのオートバイ。言わずと知れたモーターサイクルの王様「ハーレー・ダビッドソン」です。初めてこの映画を観た時にピーター・フォンダの乗っている方にフロントブレーキがないことに気付きました。国土の広いアメリカじゃ、それくらい大した問題じゃないんでしょうか。そもそも整備不良で違反切符を切られるなんてこともないのでしょうか。よく分かりませんけど、やっぱり危ないですよねぇ。そうそう、デニス・ホッパーって昔からなんとなくショーケンとイメージがダブるんですが、それってワタクシだけでしょうか?


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6/11/2010

The Sundays - Here's Where The Story Ends

お店のことや時計のことで書きたいことは山ほどあるのですが、ブログをリニューアルしたのを機に今後はあえて今まであまり話題にしなかったこともネタにしたいと思っています。手っ取り早いのがワタクシ的に三度の飯と同じくらい好きな音楽ってなわけでYouTubeなんていう便利なものもあるし、今まで以上に有効活用させていただこうかと思います。かなり安易ですけど、お付き合い下さい。



今日もいつものようにラジオを聴いていたら、懐かしい歌が聴こえてきました。それがこのザ・サンデーズなるイギリスのグループのこの曲。サンデーズといってもNHKのレッツゴーヤングのサンデーズとは何の関係もありません。それはそれで懐かしいかも知れませんが、こっちはいわゆるUKもの。当時この類のバンドは大体ネオアコースティック系などと言われていました。これをよく聴いていたのは20年くらい前だったかなぁなんて思い、気になって調べてみたところ、やっぱりこの曲はちょうど1990年のリリースでした。

この女性ヴォーカリストの声がなかなかいいじゃないですか。ほとんど忘れていましたが、一時期ホントによく聴いていました。今やPCでダウンロードして音楽を聴いたりするのが当たり前になっていて、こんな世の中になることをかつてはまったく想像していませんでしたけど、当時はレンタルしてきたCDをカセットテープに録音して聴くのがごく普通でした。確か同時期に借りて録音した同じイギリスのグループ"Everything But The Girl"と合わせてヘヴィローテーションだったことを思い出しました。それにしても、ある特定の音楽を聴くと一瞬にして時間が昔に戻ったような気分になったりするところがいいですよねぇ。

懐かしい音楽を耳にすると当時の景色や匂いまで蘇ってくるような感じがしてきます。ひょっとすると古時計もちょっと似ているかも知れませんねぇ。ある人にとって絶対的ないいものっていうのは普遍的で、決して色褪せることはありません。そして、ちょっとマイナーなものだったとしてもホンモノなら、必ずそれを認める人が現れたりして、時代が変わったとしても自然に残っていくのではないでしょうか。ひとことで言うならば、「いいものはいい」ってこと。それこそ"Timeless"なんて言葉がぴったりです。


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6/07/2010

Bill Evans - What Are You Doing The Rest Of Your Life ?



いつも毎朝店にやってくるとまずオーディオの電源を入れ、大抵ラジオを聴いています。開局当時からJ-WAVEが好きで、かつては頻繁にリクエストしたりするほどのヘヴィリスナーでしたが、今はただサラッと聴いているだけです。ホント言うとAMラジオも好きなのですが、あまりにトーク中心過ぎるし、音質的にもイマイチだし、店では基本FMです。大抵午後になるとCDやiPodに切り替えてお気に入りの音楽を聴いていますが、今日の午後ずっとリピートして聴いていたのがこのビル・エヴァンスの"From Left To Right"というアルバム。

ワタクシのようにJAZZの"J"の字も知らないような者でもちょっとくらいなら知っている、言わずと知れたジャズピアノの巨匠です。このアルバムではエレクトリックピアノを取り入れて多重録音されていて、いわゆるフツーのジャズというよりはどこかフュージョンっぽい雰囲気が漂っています。中にはボサノヴァっぽいテイストの曲なんかもあって、一枚通して実に心地いいアルバムです。

このレコーディングで使用されているエレクトリックピアノは「フェンダー・ローズ」というモデルでして、その筋では大変有名な名機です。そのピアノから出る音、これがワタクシの結構な好物でして、聴いているとひたすら浸れるところがたまらないんですよねぇ。1970年代頃のR&Bなんかではかなり多用されていて、その辺りの音楽が好きな理由はこの音色のせいなんじゃないかとすら思います。実際この音に魅せられたファンも多いんですよねぇ。

実は以前、渋谷の某中古楽器店でこのローズピアノの古いオリジナルモデルが売られているのに遭遇し、決して現実離れした値段ではなかったので、真剣に買おうか、買うまいか、なんてことを考えたことがありました。ところが、ピアノなんてまったく弾けないわけですよ。この音がいつでも生で聴けたらいいよなぁとか、練習したら少しは弾けるようになるかも、なんてことをつい考えてしまったのですが、もしその時ホントに買ってしまっていたら、なかなかのおバカですよねぇ。でも、ワタクシにとってはそれくらいシビレる音なんです。あの時うっかり買わなくてホントに良かったと思う、今日この頃です。


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6/05/2010

働くおっさん人形

ウチの店のショーケースの中には時計だけじゃなく、いろいろなものが並んでいます。とはいえ、あまり商売と関連性のなさ過ぎるものをディスプレイするのもどうかと思うので、時計と関係のあるものとか、何となく古いモノなんかが一緒に並べられています。

この陶器で出来た置き物も店内のショーケースの片隅に並べてあります。せっせと時計の修理をして働いているおじさんの傍らには犬がいて、ご主人様の方を見上げながら伏せをしています。これ、目覚まし時計でも直しているんですかねぇ。とにかく、なんか微笑ましいじゃありませんか。いつどこで手に入れたものなのか、今やまったく憶えていませんが、以前アメリカのどこかの都市へ仕入れに行った時に一目見てピンときたので、迷わず即入手したことだけは忘れていません。しかしこれ、いくらで買ったんでしょうかねぇ。まったく記憶に残っていませんけど、多分20ドルもしていないでしょうねぇ。でも、売っていた人が相当なおばあちゃんだったことは何となくうっすらと憶えていて、確か生意気にも値切ったような気がします。

これを手に入れて、ショーケースの中に置くようになってからというもの、特にこの置き物をじっくり見る機会はありませんでしたが、あらためてこの写真を見てみるとこのおじさんは時計の修理をしているようには見えないことに気付きました。何しろ目線はまるで下を向いていませんからねぇ。そう思うとどんぶりを抱えて何か食べようとしているように見えてきます。きっとアメリカだから、コーンフレークか何かですかねぇ。ひょっとすると足元にいる犬はそれを一口食べさせてもらおうとして、おとなしく伏せをしているんじゃないか、なんて思えてきました。

まぁ、完全にどうでもいいことなんですけど、ついついそんなアホなことを想像してしまいます。しかし、このおっさんの表情、よくよく見てみると結構不気味です。今度ウチの店に来ることがあったら、探してみて下さい。


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6/01/2010

Isley Brothers - Say You Will

今日から6月。ここのところ、涼しいのを通り越してちょっと寒い毎日が続いていますが、おかげで体調がイマイチです。でも、今日はいい天気でカラッと爽やかな風が吹いていてキモチいいです。こんな日にぴったりなんじゃないかと思うのがこのナンバー。

長いキャリアを誇る超ベテランR&Bグループ「アイズレーブラザーズ」の一曲。あのビートルズの有名な"Twist And Shout"は実はカヴァーで、オリジナルはこのアイズレーなんです。過去に来日した際には2回ほどライブを観に行ったこともあり、ワタクシ的All Time Favoriteグループのひとつです。彼らのアルバムはCDでずいぶん持っていますが、実はこの曲が収録されたアルバムは持っていないことについ最近気付きました。最近YouTubeで見つけたこの曲にハマっていて、よく聴いています。

近いうちにCDを手に入れたいと思いますけど、この曲も独特の疾走感があってなかなかイイですねぇ。車を運転する時なんかに聴いたら、気分良さそうです。ちなみにメインヴォーカルのロナルド・アイズレーさんは長年に渡る巨額の脱税などの罪で起訴され、有罪になり、長らく服役中だったようですが、最近お勤めを終えて出所したとのことです。早く復活してあのトロトロに甘い歌声をまた聴かせて欲しいもんです。We miss you, Ron!!!

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