12/28/2010

The End Of 2010

クリスマスが終わり、町は少しずつお正月を迎える準備を始めています。長いようで短い一年がそろそろ終わろうとしていますが、今年の初め頃のことや猛烈に暑かった夏のことがついこの間の出来事のように思い出されます。この一年、まさにあっという間で正直やり残したこともありますが、怪我や事故もなく、健康に過ごせたことは何よりだと思っています。

さて、当店の2010年の営業は本日をもって終了となります。想像していた以上にハードな一年でしたが、今年も無事に年を越すことが出来そうです。驚くべきことに当店は営業をスタートしてから18年目に突入しましたが、これからも無理せずに出来るだけ細く長く続けていきたいと思います。

2010年中は当店をご愛顧下さり、本当に有り難うございました。今年はウェブサイトのリニューアルを行ったり、その他の面でも少しずつ新しいことを始めてきました。店の方向性も少しずつ軌道修正しつつ、試してみたいこともまだいろいろあります。現在計画中のプランもありますので、2011年も引き続き当店にご注目下さい。

サイト上でもアナウンスしていますが、ホロル・インターナショナルは明日12月29日(水)からしばらくお休みを頂戴致します。新年の営業は1月6日(木)から開始する予定です。何かとご迷惑をおかけしますが、何卒ご了解下さい。

このブログを度々チェックして下さった方々にもあらためて感謝です。2011年もウチの店らしくやっていきたいと思いますので、どうぞ引き続きお引き立て下さいますようお願い申し上げます。では、みなさま良いお年をお迎え下さい!


U2 - New Year's Day





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12/25/2010

Soulful Christmas

日が暮れたら、急激に冷え込んできました。例年よりは暖かな日が多い今年の12月でしたが、いよいよ本格的な冬に突入するのでしょうか。

さて、先日から開催していました当店の「クリスマス感謝セール」ですが、本日をもって終了となります。豪華なプレゼントを用意したりといったセールらしいことも特になく、ほとんどいつも通り地味に淡々と行ってきましたが、期間中代官山の店舗へお越し下さったり、通信販売でご利用下さったみなさま、どうも有り難うございました。

明日からいったん平常通りに戻りますが、年内の営業は12月28日(火)までとなります。修理に関するご相談等には対応しますが、お預かりさせていただいても実際の作業に入るのは新年を迎えてからになりますので、来年営業を開始してからご依頼いただく方が良いかも知れません。ちなみに2011年は1月6日(木)からスタートの予定です。

ところで、今日12月25日はクリスマスですねぇ。キリストの誕生日ってことなので、何となく平和について考えてみたい気分になったりもします。けど、やっぱりにぎやかで楽しい一日っていうイメージでしょうか。そんなクリスマスは4年前に亡くなった"James Brown"の命日でもあります。

そういえば、高校3年生当時のクラス担任だった先生の髪型がジェームズ・ブラウンとほぼ同じだったことをふと思い出しました。今、このブログを書きながら20年以上前の記憶がいきなり蘇ってきて、思わず何の脈絡もないことを書いてしまいました。スイマセン!とにかく、JBのファンキーでゴキゲンな一曲をどうぞ。メリークリスマス!






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12/23/2010

What do you want for christmas?

もうそろそろクリスマス。町も完全にクリスマスムード全開ですねぇ。地味ながら、ウチの店も去年買った小さなツリーを飾ってクリスマス仕様にしています。

ウェブサイト上でもアナウンスしていますが、当店では12月11日(土)から25日(土)まで「クリスマス感謝セール」を行っています。オープンした頃からの恒例行事とでも言ったら良いのでしょうか。なんだかんだで毎年開催しています。セール期間中はほとんどのアイテムを通常の価格から5%~20%オフのスペシャルプライスでご提供します。

大切な人への贈り物や自分へのご褒美にアンティークウォッチをお考えの方は是非当店までお出かけいただくようおススメします。前述の通り、ちょうど感謝セールも行っているところなので、一点モノでいい雰囲気の古時計を手に入れる絶好の機会ではないでしょうか。

それから、当店では修理関連のご相談も随時対応していますが、オーバーホールに関してはこのタイミングになると年内のご返却は不可能です。何かと慌ただしいこの季節ですから、簡単な内容のトラブルであれば、その場で修正してお返しすることが出来るかも知れませんが、原則的にお預かりする場合は新年を迎えて営業を開始してからの作業になりますので、日数的には通常よりも少々遅れるかと思います。この点についてはあらかじめご了解下さいませ。いずれにしましても年内の営業はまだ続きますし、セールも開催中です。是非代官山の当店までお出かけ下さいますようお待ちしています。

最後にクリスマスソングをおひとついかがでしょうか。あのビートルズがファンクラブのメンバーに贈ったレコードに収録されていたのがこの"Christmas time is here again"という曲。クリスマスが近づいてくるとよく聴いていました。当時のオリジナルアルバムには入っていませんが、かつて中学生だった頃、FMラジオの放送をカセットテープに録音して、それをその後も大事にしていて、この時期には必ず聴いていたもんです。ワタクシにとっては何かと思い出深い歌のひとつ。久々に聴きましたけど、なんだか懐かしいです。


The Beatles - Christmas Time Is Here Again





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12/12/2010

Keith Loves Watches

ずいぶん寒くなってきましたが、それでも12月のわりにたいして寒くないような気がする今日この頃。師走になり、何かと慌ただしい毎日に追われ、エントリーする機会がありませんでしたが、久々のブログです。

いきなりですが、この写真の人物はご存知でしょうか?"Keith Sweat"というアメリカのR&Bシンガーです。かつて「ニュージャック・スウィング」と名付けられた独自のスタイルのダンスミュージックを世に広めたひとりで、1990年代には数々のヒットを飛ばし、プロデュース業などでも大活躍した人です。以前はワタクシもドハマりしてこの方のCDを一時は聴きまくったものです。とても個性的な声質のせいか、好き嫌いがはっきり分かれるところもあり、メェーメェー鳴く羊のようだなんて言われたりもしますが、その甘い歌声は唯一無二の存在です。前々から気になっていたのですが、そんなキースさんのアルバムジャケットには腕時計がはっきり写っているものが結構多くて、わざわざ目立つようにしているんじゃないかと思うほど。このキース・スウェットさんに限らず現代のR&Bとか、ヒップホップ系ミュージシャンは腕時計が好きな人が多いようです。

特にケースやブレスレットにダイヤモンドが散りばめられたゴージャスなタイプを着けている場合が最も多く、一昔前はそのほとんどがゴールドの"ROLEX"でした。世の東西を問わず、富を象徴する腕時計といえば、やはりロレックス。そして、ロレックスを身に着けることはまさに成功の証なのです。存在感あるデザインや王冠のマークなど、一目でそれと分かるルックスが重要なポイント。大抵は純粋なノーマル仕様ではなく、ケースやベゼルが派手にカスタマイズされたものを多く見かけたものです。当店で扱っているような年代物のアンティークとか、ヴィンテージなどと呼ぶような古い時計とはまったく異なるジャンルの時計ですが、ワタクシは以前からいわゆるブラックミュージックのアーティストと腕時計の関係性に注目していました。近年はラッパーの"JAY-Z"やネプチューンズの"Pharrell Williams"などがオーディマ・ピゲのロイヤル・オークなんかを好んで着けたりしていることから、ロレックスだけに集中していた傾向からアーティスト達の嗜好もこの何年かでずいぶん細分化が進んだようです。


この画像は1996年リリースの"Keith Sweat"という、そのまんまストレートに自らの名前をタイトルにしたアルバムのジャケット写真なのですが、これはまさしくロレックスっぽいですよねぇ。ダイヤもギラギラです。ちなみにこのアルバムがワタクシ的に一番のお気に入りで、未だによく聴いています。1990年代のR&Bを語る上で絶対に外せない、マストな一枚ではないでしょうか。




これは一番最新のアルバムジャケットですが、この写真でもかなり意識的に時計を見せているような感じです。これはもはやチラ見せどころじゃありません。「コレこの間買ったやつ。いいでしょ~!」ってな感じでしょうか。今年リリースされたらしいので、さすがにイマドキっぽい大きなケースですねぇ。この時計、どこのブランドなのでしょうか。現行物にはかなり疎いので、全然分かりません・・・。




そんなキースさん、2007年にはこんなクリスマスアルバムを出しているようですが、このジャケット写真でも袖口から時計がバッチリ見えています。それにしてもこの人、どれだけ時計好きなのでしょう。ただ好きなだけじゃなくて、相当な見せたがり屋です。今まで知りませんでしたが、今回ブログのネタにするため、ちょっと調べたりしているうちに発見したこの"A Christmas Of Love"といういアルバム。ちょうどクリスマスシーズンなので、近いうちに入手してウチの店でもこのCDをかけてみようかなぁなんて思っています。ワタクシ的に久々の「キース・スウェット」ブーム到来かも知れません。前述のお気に入りのアルバムから名曲"Twisted"をどうぞ。独特なシルキーヴォイスをお楽しみ下さい。






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11/21/2010

Prince's Watch

つい最近話題になった英国のウィリアム王子婚約のニュース、日本ではそこそこの取り上げられ方でしたが、現地ではもっと派手に報じられて、久々の明るい話題にイギリス国民は盛り上がっているそうです。一時は破局も伝えられたふたりの婚約を単純に祝福しているだけでなく、来年行われる結婚式に関連した経済効果もすでに期待されているらしく、そういった点でも注目の的になっているようです。

それにしても今回テレビで映像を観てびっくりしました。ウィリアム王子がちょっと見ない間にすっかり大人になってしまって、まるで何年かぶりに甥っ子に会った親戚のおじさんになったような気分です。

以前から交際していることが取り上げられていたケイト・ミドルトンさん、カノジョも実にお美しい方ですねぇ。すっかり幸せに浸っているのか、以前よりもキレイになったんじゃないかと思うほど。王子の父親であるチャールズ皇太子が婚約の際、母親の故ダイアナ元妃へ贈ったブルーサファイアの指輪を左の薬指に着けていたことに最も注目が集まっていました。ダイアナさんが残念なことになってしまいましたから、至極当然ではないでしょうか。しかし、そんな中で時計屋のワタクシが注目したのはウィリアム王子の腕時計です。

二人が腕を組んだ状態でケイトさんの指輪を映した映像を観ましたが、ちょうどウィリアム王子の着けている腕時計も映りました。王子の時計はオメガ。回転ベゼルのついたダイバーズモデル「シーマスター」です。その映像を観てワタクシは「そうか、ウィリアム王子はシーマスターかぁ~」と妙に納得するとともに好感が持てました。だって控えめじゃないですか。例えば、これがロレックス・デイデイトの10ポイントダイヤの金ムクなんかを着けていたとしたら、ものすごく嫌味っぽいですよねぇ。「王子、ヒップホップスターかよっ!」ってな感じでツッコミたくなってしまいます。もしオーディマ・ピゲのロイヤルオークなんかだったら、「王子、アンタちょい悪オヤジでも目指しているのかよっ!」って感じでしょうか。その点、オメガのシーマスターならチープ過ぎず、かといって高価過ぎない、適度な感じでちょうどいいじゃないですか。

個人的には王室に代々伝わる年代物の時計があって、例えばそれがロンジンだとか、スミス、JWベンソンなんかを王子が着けていたら、シビれちゃいますけどねぇ。あと、古いダンヒルのオリジナルウォッチなんかだったりしてもいいかも知れません。ポケットウォッチも忘れちゃいけません。珍しいリピーターなんかあってもおかしくありません。実際はどうか分かりませんが、きっとそんな時計のひとつやふたつ、いや10個や20個はありそうですよねぇ。恐らくチャールズ皇太子がそういう貴重な年代物をたくさん隠し持っているんじゃないでしょうか。そうに違いない。ワタクシの勝手な想像ですが・・・。

ところで、今回のこの婚約のニュース、正直に言うと一番気になったのは指輪でも時計でもありません。ホントはウィリアム王子が大人っぽいのを通り越してすっかりおっさん化していたところです。気になって仕方ありませんでした。でも、まぁとにかく、おめでたい話は大歓迎です。末長くお幸せに!



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11/02/2010

モバード家のブレゲ三兄弟

年代物の時計の価値を決定づける最も重要な要素といえば、オリジナル性を含めたコンディションでしょうか。しかしながら、ポピュラーなモデルであってもその時計の仕様そのものが数少ないタイプであれば、そこに付加価値がつく場合もあります。

例えば、非防水がほとんどという時代に防水ケースを採用したモデルは数も少なく、当然プラスアルファの価値がつきます。さらに黒文字盤なども元来数が少ない上にきれいな状態をキープしたものはさらに少ないため、良品は評価が上がるというわけです。実際、ステップドベゼルのスクリュウバックケースに黒文字盤なんていうと急に高値がついたりします。

そんな中、ブレゲ数字を用いたデザインの文字盤というものもかなり評価を集める仕様のひとつです。実際玉数もだいぶ少なくなりますし、なんと言っても独特の雰囲気があって、どことなく上品なイメージを漂わせています。パテック・フィリップなんかの場合、代表的な96でもベーシックなデザインの文字盤のものと比べるとやはりブレゲダイアルの方が評価が高くなるもの。もちろん、他のブランドでも同様です。

そんな我々を魅了してやまないブレゲ数字の文字盤ですが、実は現在当店にはモバードのものが3本も揃っています。大体1930~1940年代頃のもの。大変珍しいことだと思いますが、モバードのブレゲ兄弟が仲良く集まっているのです。たまたまなんでしょうけど、めったにないことなので、記念に写真を残しておこうと思い、集合写真を撮ってみました。

こうやって見るといずれも年代物特有の深みのようなものがビシビシ伝わってきます。いずれも可愛らしい小ぶりなケースにシンプルな手巻きムーヴメントを搭載しています。かなり珍しい二段になったステップドベゼルのケースのものはブルースチールの針も美しく、全体的に使用感が少ない点も魅力。フラットベゼルのツートーン文字盤はクロノメーター仕様。防水型の「アクヴァティック」はゴールドトップで少しゴージャスな雰囲気。しかもピンクゴールド。どれもオシャレです。

アンティークウォッチならではの魅力が詰まったこの三本。同じモヴァードでもそれぞれが実に個性的ではないでしょうか。シビレます。



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10/29/2010

Just Arrived!!!!!

ここ数日で急に寒くなってきましたねぇ。ついこの間まで冷房をつけていたのにもう温かいカプチーノがたまらない季節がやってきました。

さて、今回は新入荷商品についての話題を少々。もうすでに当店のウェブサイト上でご覧下さった方も多いかも知れませんが、ブローバの未使用品が入荷になっていますので、こちらでもちょっと紹介してみたいと思います。

New Arrival
N.O.S.
BULOVA
Day-Date Calendar
SS Waterproof Case w/SS Bracelet
Automatic Movement
Cal.1133.10 (ETA2879)
Circa 1970'S


We have Bulova wrist watches for sale that have never been worn. So, these watches are in New Old Stock condition!!!!!!!

完全な未使用状態のものを複数入手しました。今回ふたつのモデルが入荷していますが、どちらも1970年代当時の流行が色濃く出たデザインが特徴で、なかなかイカした雰囲気です。ケースやブレスレットのデザインはスペーシーなテイスト。こういった類の未使用品はいわば単なる昔の売れ残り品かも知れませんが、まったくの新品状態でファーストオーナーになることが出来るのは何にも替えがたい喜びではないでしょうか。古時計の世界ではコンディションが非常に重要であることは間違いありませんから、どんな時計であってもこのように製造されてから40年近く経った今、まったく手付かずで残っていたのは紛れもなく幸運だったとしか言いようがありません。ちなみにブローバといえば、ハミルトンなどと並んでアメリカを代表する時計メーカーのひとつですが、この年代になるとスイス製のムーヴメントを搭載するようになり、米国内ですべて製造することはなくなっています。

このブローバ、正直決して高級機種ではありませんが、かといって粗悪品でもありませんし、何より遠い過去の製品をまっさらな状態から使い始めることが出来るというのは実に魅力的です。70'Sスタイルのデザインや未使用であることはもちろんですが、ETAのムーヴメントを搭載している点もプラスではないかと思います。初期のハーフローターや片方向巻き上げの自動巻きの場合、どうしても巻き上げ効率が悪かったりしますが、この年代には性能の面ではほとんど完成されており、使用する上では現代のものとさほど変わりません。そう考えると機能性、メンテナンス性、いずれの面でも優れていると言えます。

まったくの未使用状態ですから、当然どこかで長期間眠っていた時計です。ムーヴメント内部のオイルはあちこち切れてしまっていますし、いくら理想的な状態とはいえ、このまま使うのには少々問題があります。今回まとめて複数入荷していますが、いくつかはすでに当店でオーバーホールの作業を行いました。まだ整備していないものに関してもすべてオーバーホールした上でデリバリーします。なので、未整備の場合については作業が完了するまでしばらく日数をいただきますが、お渡しの際は当店から6カ月間の保証書をご用意します。ただ今、この写真のように店頭のウィンドウにもディスプレイしています。

オーバーホールを行い、さらに6カ月間の保証をつけて驚きのロープライスを実現。詳細は当店のウェブサイトでご確認下さい。希少な未使用品を気軽に楽しんでもらいたいと思います。



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10/16/2010

単車歓迎

さすがにだいぶ涼しくなってきましたけど、それでもまだたいして肌寒い感じもしないし、本格的な秋とはちょっと程遠い今日この頃ですが、ダラダラ汗を流すこともなく、かといって寒くもない気候はお出かけにはもってこいのシーズンではないでしょうか。

街を歩くのにもちょうどいいのですが、今の時期はオートバイに乗る人達にとっては格別な季節でもあります。真夏はただひたすら暑く、一方冬はただひたすら寒い乗り物。それがバイク。ちょうど気持ちよく走れる季節はとても短く、それだけに貴重なのです。

ワタクシもそこそこバイクが好きで、普段から通勤にも使ったりしていますが、やっぱり気分よく走れるこの時期は特別なんです。店へ向かいながら、このままどこかへ走りに行ってしまおうかなんて思ったりすることもしばしば。

ところで、当店の前の道はかなり細い私道なので、車は入ってこられませんが、実はバイクなら大丈夫です。店の前はちょっとしたスペースがありますので、2~3台ならなんとか駐輪出来ますかねぇ。周囲に住宅があるので、あまりにも爆音を出すバイクはエンジンを切ってちょっと押してさえいただければOK。基本的にバイカー歓迎です。

この写真はちょっと前に修理のご依頼で時計をお預け下さったお客様が時計を引き取りにいらした際にお願いして撮影させていただいたもの。言わずと知れた「スーパーカブ」ですねぇ。失礼ながら、パッと見だとかなりのポンコツ感ですが、現役バリバリだそうです。さすがに「世界のホンダ」の底力を感じずにはいられません。1960年代の製造らしいのですが、40年以上経っていても大きな問題なくちゃんと使えてしまう。まるで年代物の時計と同じじゃないですか。

ズバ抜けた耐久性や燃費の良さのおかげで世界中で愛されているホンモノのスタンダード。なんとなくそういうものには惹かれてしまいます。古いとか、新しいとか、カッコいいとか、ダサいとか、高いとか、安いとか、そういう薄っぺらい価値観とは別の次元で存在しているとでも言うんでしょうかねぇ。こういう風に長く愛されるものにはどれも不思議な魅力が宿っているのは確かじゃないでしょうか。

ところで、このカブの持ち主の方ですが、もう一台年季の入ったハーレー・ダビッドソンも持っているそうで、確か驚きの1929年製だと言っていました。こっちのカブは下駄代わりみたいに使っているようですけど、今度は是非そのハーレーでお越しいただきたいもんです。ワタクシは大型の免許も持っているくせに排気量が大きくてカッコいいバイクじゃなくてスクーターに乗っている根性なしなので、普段から古いハーレーに乗っているなんて人は無条件でリスペクトしてしまいます。

まぁ、とにかくウチの店に来る人でバイクに乗る方は遠慮なく店の前までバイクで来て停めて下さって結構です。単車歓迎します!(そういや最近はあまり単車って言わないですねぇ、ひょっとして死語ですか?)



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10/10/2010

わたしのシゴト

誰でも毎日必ずやることって色々あると思いますけど、すぐパッと思いつくことだと「寝る」、「食べる」、「歯を磨く」とか、そういうことでしょうか。ウチの店でもそんな風に営業上いつも必ずやっていることがあります。

当店では営業時間外は店頭にほとんど商品が並んでいません。つまり、営業している時だけ店内のショーケースに時計を並べているわけです。ということはつまり開店する時に時計をきちんと並べて、閉店後には片づけているわけです。そして、翌日開店する時にはまたいちいち並べているのです。正直メンドクサイ作業ではありますが、防犯のために必ず行っています。

実はウチの店は以前盗難の被害に遭ったことがあるんです。1998年のことですが、当時は夜間でも商品のほとんどをショーケースの中に並べたままでした。まさかとは思いましたが、ある日早朝店内に侵入してきた本格的な窃盗団によって大事な商品の多くが根こそぎ盗まれてしまいました。その頃はロレックスのスポーツモデルやパテック・フィリップなんかもあったし、激シブのロンジンだとか、結構いいものもたくさんありました。その時の経験から夜間は絶対時計を片づけるようにしています。派手に割られたガラスの破片が無数に散らばった店内の様子は今でも鮮明に頭に思い浮かんできます。急に熱が出て体調は悪くなるし、その後は1か月以上も営業出来なかったし、そりゃもう散々でした。

「多分ウチの店は大丈夫だろう」なんて感じでタカをくくっていたおかげで、まさかの事態になってしまったわけですが、その時の体験から人生はいつ何が起きてもおかしくないのだということを学びました。そんな経緯もあって営業終了後には商品を金庫に入れて片づけることを徹底するようになりました。毎日並べたり、片づけたりするのも最初は手間取っていましたけど、今じゃどうってことありませんし、あの時のようにまた泥棒に入られて嫌な思いをすることと比べたら、毎日この程度のことをするくらい屁みたいなもんですからねぇ。もはや「いつでも来やがれ!」って感じでしょうか。

この写真はちょうど時計をしまっているところで、閉店する直前に訪ねてきた友人が「撮ってやるよ」なんて言いながら、たまたまカウンターに置いてあったデジカメで勝手に撮ったもの。ブログを始めてずいぶん経ちますけど、自分が写っている写真を載せたことは一度もなかったと思います。自分のブログなのに自分自身が登場することがないっていうのもなんとなく不自然というか、たまには自分が写っている写真を載せてみてもいいんじゃないかなぁなんて思いました。別に急に出たがりになったわけじゃありませんけど、ちょっとカッコつけてモノクロにしてみました。

まぁそんな感じで、毎日時計をきれいにディスプレイしたりするのもワタクシの仕事のひとつなんです。ちなみに開店時間ちょうどにご来店いただくとまだ商品が全然並んでいないこともあるので、要注意デス!



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10/02/2010

ゴロワーズを吸ったことがあるかい

この10月からタバコが大幅に値上がりした。大体一箱410円か440円のものが多いようです。「わかば」や「エコー」、「ゴールデンバット」など、今回値上がりしてもまだ200円台をキープしている銘柄に注目が集まっているなんていうニュースも見ました。きっと今頃は昨日から禁煙を始めたなんていう話題があちこちで出ているんじゃないでしょうか。

ワタクシ、以前はそこそこのスモーカーでしたが、もうとっくにやめています。一日に何箱も吸うほどじゃありませんでしたが、結構キツめのタバコが好きで長いことハイライトがお気に入りでした。当時はやめようなんてこれっぽっちも思っていませんでしたが、意外にもあっさりやめられました。思い出してみると一箱200円ぴったりだったのが220円になり、その後さらにもうちょっと値上がりしたタイミングでやめた記憶があります。

確か旧国鉄の負債をタバコ税で負担するというような話で、その値上げの理由を知ってモーレツに頭に来てやめようと思いました。喫煙者が自動的に債務返済させられるというあまりの不公平さに賛同出来なくて、それだったらいっそやめてしまおうと考えたのがきっかけで、いわばそれはささやかな抵抗だったわけで、今思えばワタクシの天の邪鬼なところがモロに出てしまいました。とにかく、あの時「政府は喫煙者を完全にナメている!」なんて思ったもんです。

あのタイミングで意外と簡単にやめられたものの、実はその後何度か復活してしまい、スパスパやるようになったこともありましたが、今じゃ食後にコーヒーと一緒に一服したいなんて思うこともまったくなくなりました。おかげで肺は健康そのものじゃないでしょうか。いずれにしても今回の値上げでタバコを絶つことを試みる人は少なくないでしょうねぇ。なんせ一昔前と比べても倍くらいの値段ですから、フツーの人ならちょっと考えてしまって当然です。とはいえ、欧米に比べたら全然安いですけどね。とにかく、さっさとやめておいて良かったなんて思っている今日この頃です。

そんな今や非喫煙者のワタクシですが、実はある曲を聴くとムショーにタバコを吸ってみたくなってしまうんです。それがこの「ゴロワーズを吸ったことがあるかい」というムッシュかまやつの曲。吉田拓郎が作ったことで有名な「我が良き友よ」のB面の曲がこれ。「我が良き友よ」が完全などフォークなのにカップリングのこっちは歌がまるでポエトリーリーディングのようだし、演奏も実にファンキーでグルーヴィー。(それもそのはず、演奏はあの"Tower Of Power"だそうです)1975年にリリースされていますが、そんな時代に作られた曲とは思えない雰囲気です。常に評価され続けている曲だっていうのもうなずけるし、かまやつひろしという人が何かとリスペクトされている理由はこの曲に凝縮されているような気さえします。

そんなこの曲の歌詞には「アンティークの時計」というフレーズが登場します。正確に言うとムッシュは「アンティック」と言っていますが、ひょっとすると古時計のことを日本で初めて"Antique"という単語を使って形容した人はかまやつひろしだったのかも知れません。実際はどうか分かりませんけど、思わずそんなことを考えてしまいました。



ゴロワーズというタバコを吸ったことがあるかい
ほらジャン・ギャバンがシネマの中ですってるやつさ
よれよれのレインコートのエリを立てて
短くなる迄 奴はすうのさ
そうさ短くなる迄すわなけりゃダメだ
短くなるまですえばすうほど
君はサンジェルマン通りの近くを
歩いているだろう

ゴロワーズというタバコを吸ったことがあるかい
ひと口すえば君はパリにひとっとび
シャンゼリーゼでマドモアゼルにとびのって
そうだよ エッフェル塔と背くらべ
ちょっとエトワールの方を向いてごらん
ナポレオンが手を振ってるぜ
マリーアントワネットも
シトロエンの馬車の上に立ち上って
ワインはイカガとまねいてる

君はたとえそれがすごく小さな事でも
何かにこったり狂ったりした事があるかい
たとえばそれがミック・ジャガーでも
アンティックの時計でも
どこかの安い バーボンのウィスキーでも
そうさなにかにこらなくてはダメだ
狂ったようにこればこるほど
君は一人の人間として
しあわせな道を歩いているだろう

君はある時何を見ても何をやっても
何事にもかんげきしなくなった自分に
気が付くだろう
そうさ君はムダに年をとりすぎたのさ
できる事なら一生
赤ん坊でいたかったと思うだろう
そうさすべてのものがめずらしく
何を見ても何をやってもうれしいのさ
そんなふうな赤ん坊を
君はうらやましく思うだろう




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9/25/2010

悪しき時計

今日ウチの店のサイトにアップした時計のことをちょっと書いてみたいと思います。この"HELVETIA"というブランドの時計。あまり聴き馴染みのない名前だと感じる方も多いかと思います。実際我々でもめったに取り扱うことはありませんし、ほとんど無名と言っていいでしょう。こういうものほど評価してあげる人がいないと埋もれてしまい、結局価値もつかずにどんどん記憶に残らない存在になってしまうもの。ところが、マイナーだからといってチープな時計ばかりとは限りませんし、案外メジャーなもの以外にも素晴らしい時計が多く残っていたりするのです。これもそんないい例かも知れません。なので、ちょっとネタにしてみます。

この「ヘルヴェティア」というメーカー、古くは19世紀末に始まって少なくとも1950~60年代頃までは存在していたようです。しかも、パテック・フィリップやジャガー・ルクルトなんかの超メジャークラスと同じようにムーヴメントの製造も手がけていた本物の時計メーカーだったのです。クロノグラフこそないようですが、シンプルな手巻きはもちろん、自動巻きのムーヴメントも作っていたようです。なので、現在はほぼ無名の存在ではありますが、実際はそこそこ中堅どころのポジションだったのではないでしょうか。

そんなヘルヴェティアが第二次世界大戦中に手がけたモデルのひとつがこれで、ドイツ陸軍向けに作ったものです。メッキのケースで裏蓋はステンレススチールのスクリュウバック。黒文字盤にルミナスハンドという、完全に「軍用」って感じの仕様です。ケースの一部に少し剥げている箇所があったりはしますが、全体的には十分なコンディションを保っています。ところで、当時のドイツといえばヒトラーのナチス政権下ですよねぇ。その所業の数々は歴史的に最も忌まわしい出来事のひとつとして認識されていますが、そのせいもあってか、当時のドイツの軍用時計はあまり現存していません。単純にまともな状態のものが残っていないからだと思いますが、悪しき記憶を呼び起こさせる時計ということであまり歓迎されないところもあるような気がします。

その頃のドイツは資源を軍需産業へ集中させるために時計に関してはスイスからの輸入に依存していたそうですが、日本と同様にドイツも戦争が長引いてくると物資の不足が深刻になり、結果的に軍用時計もよりチープなものになっていったようです。そんな中、ちょっと驚かされるのは同時代のアメリカの軍用時計にはない耐震装置が備わっているところです。他のブランドの時計では見ない変わった形のショックバネがついていますが、ヘルヴェティアはいち早く耐震構造を取り入れ、さらに当時のドイツもそれを採用していたというわけで、そう思うとなかなか興味深いものです。ひょっとするとこの時計が作られた頃は戦況が好調だった時期のものなのかも知れません。

いずれにしてもこの時計のムーヴメントを見ているとロンジンあたりを彷彿させるオーラを放っています。ビカビカに輝くって感じのストライプ仕上げではありませんけど、実際質感はいいし、重厚な作りでまったく安っぽい印象は受けません。ヘルヴェティアは単なる並み以下のマイナーな時計メーカーではなかったことがビシビシ伝わってきます。この画像をよく見るとブリッジには"GENERAL WATCH CO"と刻印されていることに気付くかと思います。これはムーヴメントが何か別のものと入れ替わってしまっているわけではなく、"HELVETIA"というのがいわばブランドネームだったことを意味します。つまり、「ジェネラル・ウォッチ」というのが正式な社名だったということでしょう。セイコーのクレドールみたいなもんでしょうか。いずれにしてもしっかりした良いムーヴメントだと思います。

実はワタクシ、軍用時計に対しては常にどこか複雑な気持ちだったりします。単純にカッコいいので好きなのですが、一方で戦争をするための道具だったというところが何となく引っかかってしまうのです。もちろん、銃や大砲のような武器ではありませんけど。それにましてや昔のドイツの軍用なんていうと悪魔の手先みたいなイメージなのです。だからっていうわけではありませんが、実はこれまでドイツものに関してはあまり積極的ではありませんでした。過去にさんざん軍用時計を扱っておきながら、何を今さらって感じもしますが、実はドイツの軍用時計はわりと避けていたところがあります。とはいえ、時計には何の罪もありませんからねぇ。このヘルヴェティアはたまたま機会があって入手することになったってわけです。罪を憎んで時計を憎まずってところでしょうか。詳細はこちらでご確認いただけます。まぁとにかく、ご興味のある方は是非店頭でご覧下さい。

~おまけ~
昔の広告に載っていたこんなモデルもいいですよねぇ。ブレゲ数字っぽい感じで可愛らしい書体のインデックスにブレゲ針。う~ん、シビレます。あと今なら針を大体10時8分くらいの位置にするのが普通ですが、よく見るとこれは9時12分くらい。なんかヘンです。









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9/18/2010

Message In A Watch

久々のブログです。モーレツに暑かった今年の夏もいい加減そろそろ終わりですかねぇ。まだまだ残暑厳しい毎日ですが、だんだん秋の気配を感じるようになってきました。夜になるとちょっとだけ涼しげな風が吹き、どこからか鈴虫が鳴いているのが聞えてくるようになりました。そんな今日この頃、珍しく時計屋らしく時計のネタを少々。

年代物の機械式時計の中でバツグンの知名度を誇るオメガですが、言わずと知れた30ミリキャリバーは何かと評価も高く、実際コンディションが良ければ安定した精度も期待出来ます。バリエーションも豊富で、流通量もそこそこなので、手頃な価格で入手出来る場合も少なくありません。一部の軍用時計、その他ランチェロやレイルマスターなどのレアモデルは別格ですが、そうでなければそれほど高額になることはないので、一定の人気があります。そんなわけで、当店でもこれまでかなりの本数を取り扱ってきています。

先日オーバーホールの依頼でオメガの軍用時計をお預かりしました。いわゆる30mm系のムーヴメント"Cal.30T2"を搭載した英国陸軍用で、文字盤には大きなスモールセコンドがレイアウトされたあのモデルです。この機種も以前は相場的に結構リーズナブルなものが多かったのですが、やはりそこは軍用なわけで、今や美品を入手するのは簡単ではなくなってきています。今回お預かりしたものは持ち込まれた段階ではまったく動かない状態で、相当長い期間ほったらかしにしたままだったとのことでした。ケースにもサビが出ていましたが、ムーヴメントをある程度分解してみると内部にもサビが出ている箇所が結構ありました。当然オイルは残っていないし、完全に汚れた状態。これじゃ全然動かなくても仕方ないよねぇっていう感じでした。

ゼンマイの入る香箱を外して地板を見るとそこには何者かが残した謎のメッセージが刻まれているじゃありませんかっ!恐らくかつて整備をした誰かがサインをしたのでしょう。最初何かの暗号かと思ってしまいましたが、よくよく見てみると"1-11-74"と刻まれています。きっと1974年1月11日ってことでしょう。あとはイニシャルか何かですかねぇ。以前も裏蓋の内側に書かれたサインについてブログのネタにしたことがありましたけど、ムーヴメントそのものに直接日付なんかを残すっていうパターンはなかなか興味深かったので、思わず写真を撮ってしまいました。

でも、ムーヴメント自体にわざわざ傷を付けるのはどうなんでしょう。整備した日付なんかが分かるようにするのなら、全バラしないと見えないような場所にするべきではないでしょうし、やっぱりワタクシ的にはいかがなものかと思ってしまうのです。とはいえ、これがこの時作業したその人のスタイルだったんでしょうねぇ。とにかく、良い悪いは別としてこれってちょっと珍しいと思いました。

ところで、このオメガ、当初はまったく動きませんでしたが、オーバーホールの際に新しいゼンマイと交換し、多少の加工調整を行い、すっかり生まれ変わったかのように調子良く動いてくれるようになりました。およそ60年も前に作られた時計で、完全に動かなくなっていたとしてもこんな風に結構ちゃんと使えるようになるもんです。そんなところも含め、過ぎ去った長い月日を感じさせてくれるところが古時計の一番の魅力じゃないでしょうか。



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8/30/2010

HMV渋谷の閉店にふと思う

HMV渋谷が閉店した。渋谷の大型CDショップとしてはタワーレコードと並ぶ存在でしたが、長引く不況と音楽ビジネスがネット配信へシフトしてしまったことが今回の撤退に大きく影響していると言われています。でも、それだけが理由ではないような気がしてなりません。

音楽は耳で聴いて、頭の中で楽しむものですが、その音を届けるためにはレコードやCDのように形のあるものである必要はないかも知れません。インターネットの持つ力を考えたら、音楽を聴くための手段が通販やネット配信へと変わってきたことも当然の流れだと思います。しかし、この先全部それだけになってしまうのは寂し過ぎやしませんか。

レコードやCDの場合、単なるメディアとして以外の役割もあるんじゃないかと思います。実際、ジャケットのデザインそのものに魅力がある場合だって少なくありません。名盤と呼ばれるレコードにはカッコいいデザインのジャケットがつきものです。「ジャケ買い」なんて言葉がありますが、音はいっさい聴かずにジャケットのデザインだけで選んで、買ったCDやレコードを部屋に飾ってみたくなったりして、そういうことはいずれなくなってしまうのでしょうか。だとするとやっぱり悲しいですよねぇ。ジャケット写真にはミュージシャンの思いやメッセージが込められているところだってありますし、やっぱり大事だと思います。

ワタクシにとって音楽は絶対に身近になくてはならないもので、自分の人生の中で一番の財産なんじゃないかと思うくらいです。まぁ、世の中にはそれほど音楽に思い入れがない人だって大勢いるのも分かりますが、音楽を聴くというお手軽な娯楽はもはや多くの人にとってたいして重要なものではなくなってしまっているのかも知れません。

当店で扱っているような古時計の世界も似たようなところがあるような気がしますが、ただ時間が分かれば良いのであれば、携帯電話があるわけです。実際腕時計なんか着けないって人も多いですよねぇ。けど、やっぱり年代物の腕時計にはなんとも言えない魅力があるのは確かで、でもその良さを知らない人々にとってはどうでも良い存在なわけで・・・。いずれにしても音楽(あるいは腕時計)なんて必要ないっていうような人が増えてしまったってことなんでしょうか。なんだかビミョーな話です。

もし、安くて便利なものだけが残ればいいなんていう世の中になってしまったら、この国は本当につまらなくなってしまうと思います。とにかく、今回のこのニュース、複雑な気分になりました。


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8/21/2010

日本の夏、ガリガリ君の夏

暑い。熱い。厚い。あつい。アツイ。今年の夏は今までの夏で一番暑いような気がする。毎年そんな風に思いますが、今年は特別なんじゃないかとホンキで思う今日この頃です。

日頃からただでさえすっきりと朝目覚めることがなく、異常なほど寝起きの悪いワタクシですが、今年の夏は夜中に目が覚めることが多く、お盆休みが明けてからというもの、体調がイマイチ優れず、疲れがまったく取れないような感じです。暑さのせいなのか、エアコンのせいなのかよく分かりませんが、なんとかしたいもんです。

思えば、去年の夏はブログでもネタにしたチューペットの生産中止騒動があったおかげで夏の風物詩とも言うべき風呂上がりのチューチューが出来なくなってしまい、今年の夏はどうしたものかと少々落胆気味でした。チューペットに似たようなものはたくさんあるのですが、他のものはみんなイマイチなんですよねぇ。

でも、日本には「ガリガリ君」があります。しかも、この夏限定の梨味なるものが売られているじゃないですか!ちょっと話題にもなっていたので、早速食べてみるとこれがうまいのなんの。ほどよい甘みとさっぱりした清涼感。しかも、ワタクシの大好物である梨の微妙な風味をアイスで完璧なまでに表現しているではありませんか。早速虜になってしまい、立て続けに何本も食べてしまいました。おかげで、ホントに冗談でもなんでもなく、「ガリガリ君」の完成度の高さ、さらには食の世界のトップブランドだということをこの夏は再認識することが出来ました。

ネット上のニュースなんかでも話題になっているように「ガリガリ君」を製造する赤城乳業はこの夏「ガリガリ君」が売れまくってしまい、生産が追いつかなくて嬉しい悲鳴を上げているそうで、この猛暑が思わぬところで我が国の経済を活性化させていることが分かり、この暑さもあまり悪く言えないなぁなんて思ったりもしましたが、それにしたって暑い。こんな暑い夏にこそ「ガリガリ君」をはじめとする氷菓子の出番です。今食べなくていつ食べるんですか!よし、今夜もまた食べよう!



暑さを忘れるためには風呂上がりに一本の「ガリガリ君」を。そして、涼しげな音楽をBGMにいかがでしょうか。ワタクシ的には夏をイメージさせる歌のひとつ。エアコンがキンキンに効いた部屋で聴いてみたい、そんな一曲デス。



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8/10/2010

夏季休業について

完全に真夏の今日この頃、今年も日本にお盆の時期がやってきました。すでに代官山周辺も街を歩く人の姿が少し減ってきているようですし、実際通りを走る車や電車の通勤客なんかもだいぶ少なくなってきている様子です。空港じゃ夏休みを海外で過ごす人の出国ラッシュが始まっているだなんてニュースを聞いたりしますが、当店もこのタイミングで少しお休みを頂戴致します。といっても、特に国外へ脱出する予定はなく、いつも通りただダラダラと過ごすことになりそうです。

明日8月11日(水)から15日(日)まで休業させていただき、8月16日(月)には平常通り営業を再開する予定です。サイトをリニューアルしたばかりですし、商品を掲載するためにバンバン更新作業をしたいところですが、しばらくのんびりさせていただきます。休業中に頂戴したお問い合わせ等のメールには営業再開後、順次ご連絡差し上げます。ご迷惑をおかけしますが、何卒ご理解下さいますようお願いします。

Sly and the Family Stone - Hot Fun in the Summertime




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8/03/2010

心機一転

毎年恒例の感謝セールも終わり、わりと静かな毎日を過ごしている今日この頃、当店にとってはかなり画期的な出来事がありました。このブログをチェックしている人ならもうすでにお気づきの方も多いかも知れませんが、当店のウェブサイトが新しく変わりました。というか、「変わった」なんてもんじゃないくらいガラッと全面的にリニューアルしました。今回のリニューアルについては前もってアナウンスしておこうかと思ったりもしましたが、早く言いたくて仕方ないのを堪えつつ、あえて秘密にしておきました。

このように大幅に一新させるプランはだいぶ前からあったのですが、なかなか重い腰が上がらずダラダラと時間だけが過ぎてしまいました。しかし、今年に入ってからようやく決断し、どうにか正式に公開する段階まで辿り着きました。実は当初6月の中旬頃までに新サイトへ切り替える計画だったのになんだかんだで作業が遅れてしまい、このタイミングになってしまいましたが、お陰様でまさに「心機一転」出来たと思います。

今までの当店のサイトはテキストデータ中心のシンプルな構成で視覚的には見やすい半面、だいぶ前に作った頃のままだったので、実は何かと不便に感じる部分もありました。なんせサイトを立ち上げた当時はまだダイアルアップ接続が一般的だった時代で、その頃はいかにデータを軽くするかなどということが重要でした。なので、画像のサイズはあまり大きくしないようにしたり、わざと画質を落としたりなんてことをやっていました。今じゃ光だって一般的になったし、PCの性能だって劇的に向上していますからねぇ。そう考えるとこれまでのウチのサイトは手作り感丸出しだし、今となってはちょっと古臭い雰囲気だったと思います。

少しずつ手を加えてトップページのデザインだけはだいぶ前に一度変えましたが、それ以外は細かな変更をちょこちょこやったりする程度で、結局まったくリニューアルすることなく10年以上も経ってしまいました。良く言えば、それだけ完成度の高いサイトだったとも言えるかも知れません。実際何人かのお客様に「今度ウチの店、サイトをリニューアルするんですよ~」なんてことを話すと「なんで?別に今のままでいいじゃないすか」なんてことを言われたりしていました。

確かにこれまでの当店のサイトのままでもそれなりに役割は果たせるでしょうけど、やっぱりネット接続の環境も良くなり、ウェブ上で表現出来ることもだいぶ変わりましたからねぇ、そこはやっぱり今っぽい感じにしたくなったわけです。何より以前はHTMLの手打ち入力でしたから、更新作業の手間なんかも簡単にしたかったので、自然な流れでリニューアルする方向へ向かったといったところでしょうか。

とりあえずサイトのデザインはまるっきり新しくなりましたが、その代わり今までのサイトで掲載していた多くの商品は見られなくなっています。これから新サイト用に写真を撮影し直したりして、少しずつアップしていく考えです。これまでご覧いただくことが出来た商品もネット上でチェックしてもらうことが出来なくなってしまったという点に関しては申し訳ないのですが、より魅力的なサイト構築を目指すためなので、ご理解いただくようお願いします。新しくなった当店のウェブサイトを今後ともよろしくです!


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7/24/2010

エルビス好みのベンチュラ

ハミルトン・ベンチュラといえば、1950年代後半に登場した世界初のエレクトリックウォッチとして有名ですが、なんといってもこの時計の魅力はデザインの斬新さですよねぇ。

この時計をデザインしたリチャード・アービブという人、当時アメリカで自動車やボートのデザインを手がけていた人物だそうですが、本来なら丸い腕時計をアシンメトリーで、しかも三角形という凡人にはとても思いつかないスタイルで作ってしまいました。

常識を覆すようなこのルックス、単に奇をてらっただけのように見えなくもありませんが、半世紀経った今でも古臭く見えることはないし、むしろ十分革新的なデザインだと思います。それに14金無垢ってところにもシビれます。


そんな腕時計の歴史を語る上で外せない重要なモデルのひとつであるベンチュラといえば、キング・オブ・ロックンロール「エルヴィス・プレスリー」ですねぇ。それまで存在しなかった新しい音楽を作ったエルヴィスが見たこともないエキセントリックなデザインで、まったく新しい仕組みのムーヴメントを搭載した腕時計に興味を持ったのは当然の流れだったんじゃないかと勝手に想像しています。

どれくらいの期間愛用していたかとか、そういうマニアックな情報はいっさい知りませんが、エルヴィスの映画「ブルーハワイ」でベンチュラを着けた場面があるそうです。

それ以外にもここに載せたような写真が数多く残されていて、そんな経緯からベンチュラという時計はエルヴィスのファンや50'Sのアメリカンなライフスタイルを好む人達から絶大な支持を得ているわけです。

さらにエルヴィスだけでなく、ストレイキャッツ時代のブライアン・セッツァーなんかもベンチュラを愛用していた時期があったみたいで、ロカビリアン達も好んでベンチュラを身に着けるようになったようです。確かにリーゼントにベンチュラってなんとなく合いますよねぇ。

日本ではワタクシも好きなクレイジーケンバンドの「東洋一のサウンドマシーン」として知られる横山剣さんがいつも着けていて、曲の歌詞にも登場させたりしていることから、一部でベンチュラはひと昔前よりはだいぶ知名度を上げているような印象を受けます。本来ならマニアックさゆえに埋もれてしまいそうな時計なのですが、そんなわけで現行の復刻モデルは意外と人気があるんです。

そんなハミルトン・ベンチュラ。かねてからワタクシもいつか個人的に状態のいい、1950年代のオリジナルものが一本欲しいなぁなんてことを考えていましたが、いつの間にかすっかりそんなこと忘れていました。たまにアメリカで見かけてもコンディションがイマイチだったり、モーレツな金額だったりなんてことばかりで、結局機会を逃してしまいました。

でも、最近なぜか急にベンチュラへの興味が湧き上がってきました。そういや、以前復刻版のクォーツのやつを持っていたこともありましたっけ。やっぱりオリジナルは難しそうなので、とりあえずクォーツでいいから手に入れたいなぁなんて思う今日この頃です。







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7/17/2010

夏なんです

「気象庁は17日午前、九州北部、四国、中国、近畿、東海、北陸、関東甲信で梅雨明けしたとみられる」と発表した。つまり、嫌な梅雨は終わり、今日から夏になったってことですねぇ。



そんな今日、ムショーに聴いてみたい気分になったのがはっぴいえんどのこの曲。まさに今日から夏なんですから、「夏なんです」を聴きたくなったわけです。いつ頃のものか分かりませんけど、こっちのライヴ演奏の映像も超貴重。松本隆がドラムを叩いているところが観られます。そんなに前のものではなさそうですけど、かなりイイ感じです。しかし、今日も実に暑い。ギンギンギラギラの夏なんです。


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7/13/2010

雨ニハマケル

FIFAワールドカップはスペインが勝利を収め、勝敗を的中してきたドイツの水族館にいる占いタコが注目を浴び、日本の代表選手のうちの何人かは移籍の話なんかもチラホラ出てきたりしています。この一カ月間、連日夢中になっていたワールドカップが終わってしまい、すっかりいつもの退屈な毎日に戻ってしまった気分です。おまけに参議院議員選挙も終わり、なんとなく世の中全体が落ち着きを取り戻しつつあるかのような今日この頃。

毎日雨が降ったりやんだりで、梅雨らしく嫌な感じの天気が続いていますねぇ。カラッと晴れて気持ちのいい日もありましたが、やっぱりまだ梅雨。完璧にジメジメ、ムシムシしています。そんなここ最近のワタクシはなぜこの時期は古い時計を気をつけて使わなければならないのかとか、なぜなるべく使わないようにした方が良いのかなどというようなことを徹底的に説明する機会が多く、ホントに何人もの方に同じような話を何度もしています。

どんなことを話しているのかざっくり整理してみると大体以下のような感じになります。


・古い時計は防水性能を持ったものがほとんどない上、仮に防水型のモデルであっても現在はその性能は期待出来ない場合が少なくないということ。

・実はロレックスのような完全防水の時計であってもケース内部にあるわずかな空気が結露を起こし、それがサビに発展する場合も結構あるということ。

・中途半端な気密性が保たれたモノほど内部に発生した水分が外へ抜けないため、文字盤や針、ムーヴメントにまで影響が出てしまう場合もあるということ。

・直接水がかからないようにするのはもちろん重要なのですが、気温や湿度の変化が湿気によるトラブルを誘発する場合もあるということ。

・日本の特に東京のような大都市の蒸し暑さは実は想像以上の過酷さなので、梅雨時から残暑の厳しい時期までの間は万一に備え、古時計はなるべく使うのを控えた方が間違いないということ。


もっといろいろ話したりしていますが、おおよそ前述の通りです。普段なら何の問題も起こらないような時計も今のような蒸し暑い季節なら、すぐに大きな問題に発展しまう可能性があるのです。猛烈な気温と湿度の外から一歩室内に入るとエアコンが効いていて、さらにまた外へ出ると今度はまた激しい蒸し暑さへ逆戻りするといった繰り返しが徐々に悪い影響を与え、結果的にサビなどのダメージにつながったりするわけです。

ムーヴメントのトラブルも気になりますが、実はケースの腐食なんかも結構心配です。特にステンレススチールは「サビない」と思われていることも多いようですが、あくまで「サビにくい」なので、汗や汚れが元になってサビにつながったりなんてこともあるのです。ベルトの取り付け部分や裏蓋の合わさった箇所などが激しく錆びたりしやすいので、汗を残さないようにまめに拭いて清潔にしておくことも有効です。

お気に入りの時計を着けずに生活するのはどことなく物足りなさを感じるかも知れません。しかし、危険が潜んでいるこの季節、古いものなら天候によって使うのはちょっと控えた方が良いのは言うまでもありません。やっぱり夏場の雨や湿気には負けます。大事に長く使っていくことを考えたら、ほどほどに休ませてあげるべきなんです。


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6/30/2010

よくやった

FIFAワールドカップでの日本代表チームの挑戦は惜しくも終わってしまいました。決勝リーグの対戦国パラグアイとの試合はものすごくタフな内容でした。点を取れそうな場面もたくさんあったし、その一方でハラハラさせられる場面も一度や二度じゃなかったけど、とにかくいいゲームだった。

後半の途中でまさかとは思ったけど、案の定PKにまでもつれ込み、本気で手に汗を握るような数分間を過ごしました。惜しいし、残念だけど、ルールがあるのがスポーツの世界。開幕前の評判は今ひとつで、批判的な意見も少なくなかったけど、もう否定的なことを言う人はほとんどいないようで、それが嬉しい限りです。

ワタクシ自身は思いっきり楽しませてもらったという点で何も言うことありません。あえて言うなら、頑張った選手達には「お疲れさま、十分よくやった、みんなスゴイよ」って感じでしょうか。きっと日本中のたくさんの人がそんな風に思っていると思います。グイグイくるパラグアイ相手に失点することがなかったというだけでも立派なのは言うまでもありませんよねぇ。大体フランスやイタリアですら、予選リーグで敗退していることを考えるとホントにたいしたもんです。海外での日本チームへの評価もなかなかのもんらしいですし、しっかり結果を残したことは間違いないのではないでしょうか。

とにかく、エキサイティングな素晴らしい夢を見させてもらったといった感じですが、昨晩はテレビで試合を観終わった後床に就いてから、実は妙な夢を見てしまいました。なぜかワタクシが遠藤選手と一緒に駒野選手をなぐさめるという訳の分からないシチュエーションでした。夢ならではの完全な支離滅裂さでしたが、それだけあの試合で興奮していたってことじゃないかと思います。それはそうと、ワタクシのようなにわかファンほど感銘を受けたであろう今回のワールドカップですが、これでもう終わりってわけではありませんからねぇ。一体どの国が優勝するのか、まだまだ楽しみたいと思います。


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6/20/2010

「もったいない」はモッタイナイ

モノを大事に使うのは結構なことだと思うし、大切なモノをきちんと保管して残しておく、なんていうのも全然悪いことではありませんよねぇ。そもそも当店で販売している古時計の多くはそんな風に誰かが丁寧に使ったりしてきたからこそ今でも現役として使用出来て、なおかつ今後も長く使っていける可能性を持っているわけですから、そう考えるとモノを大切にするってことはあらゆる面で大事なことのように思えてきます。

でも、何かを長く使っていこうなんて思っていてもそれがわざわざ大事にするほどのモノじゃなかったり、大切に保管しているものがそれに値しないようなモノだったりしたら、果たしてそれは意味のあることなのでしょうか?ちょっと疑問に思えるところもあります。

つい最近PCを新しく購入しました。基本的にはデスクトップ派でしたが、今回はノートPCのそこそこのスペックのモノを手に入れてちょうど使い始めたところです。ついでにだんだんと不満を感じていたプリンターも新しいモノに買い換えたのですが、それはまさに今朝のこと。開店前、毎度おなじみ渋谷のビックカメラへ寄り、狙いを定めていたプリンターを迷わず買いました。スキャナー付きでコピーも出来て、WiFi接続も可能なイマドキのタイプです。今まで使っていたモノは何年前に買ったのかすら覚えていないくらいだし、大体動作はやたら遅くてイラつくし、そのくせインクは結構な金額だったりするので、だいぶ前から買おう買おうとは思っていました。

でも、今まで使っていたものが壊れてしまったわけではないんです。おかげでつい「まだ全然動くし、もったいないよなぁ」なんて思ってしまい、今までついついタイミングを逃していたのです。今朝買ってきた新しいプリンターを早速つないで設定してみると速いのなんの。今までのノロノロした動作のプリンターは原始時代のモノかというくらいの違いです。おまけに機能だって山盛りだし、今まで別々だったスキャナーまで一緒になっているわけですから、実際にちょっと試しに使ってみただけでも、なんというかほとんど目からウロコでした。

「あぁ、何を理由にこんな中途半端に古いだけの機械を馬鹿丁寧に大切ににしてきたんだろうか」とちょっと後悔するほどでした。とにかく、今後はだいぶ利便性が良くなりそうです。今まで使っていたプリンターとスキャナーは当然ながら処分することになりますが、実はこれが今ひとつ買い換える気分になれない理由のひとつでもありました。捨てるためにはお金がかかる。しかも、捨てようとするモノはまだ使えるわけで、このことを考えると結局「もったいない」になってしまうわけです。

でも、今回あらためてよく分かりました。なんでもかんでも大事にすればいいってもんじゃないと。元来モノが捨てられない性分でしたが、訓練を重ねた結果、以前よりはわりと思い切ってなんでも捨てられるようになってきました。今回はプリンターとスキャナー、ついでにモニターも捨てることを決意しました。このモニターは代官山で営業するようになってそれほど経っていない時に買った記憶がありますので、かれこれ9年くらい使っていたことになります。ホントは一昨年店をリニューアルした際に処分しようかと思っていたのですが、「これ確か7万円くらいしたんじゃなかったっけ?」なんてセコイことを考えてしまい、結局その後も使い続けていました。

確かに壊れたわけでもないのに捨てるのは忍びないのですが、ここは心を鬼にして今回は本気で捨てます。大体液晶の大型モニターがだいぶ安くなっていることを考えたら、バカでかいブラウン管にこだわる理由はまったくありません。大体ウチの店だってそんなに広いわけじゃありませんからねぇ。狭いスペースを有効活用するためにもそれなりに意義があるはずです。

あらためてこのいくつかの使い込んだPC周辺機器を見るとアンティークでもなければ、ヴィンテージでもない、そんなどうにもならない微妙な古さだということがよく分かります。少なくともテクノロジーの進化を考えたら、今後値打ちが上がる要素はほとんどゼロです。これでもしデザイン性が高く、仮に著名なデザイナーが手がけたなんていうプラスアルファが加わったら話は別ですが、そんなことないですしねぇ。ちなみにこの「ハッピーハッキング」という名前のキーボードはテンキーがない、かなり小型のモノで、キーを打った時の感触が好きで長年愛用しています。場所もとらないし、慣れると結構便利なんです。このキーボードはかなりこだわって使ってきていまして、実はもうひとつ持っていることもあり、ついでに捨ててしまおうかとも思いましたが、それほど邪魔なモノでもないので、これは残しておくことにします。

ところで、「もったいない」という言葉は日本独自のもので、他の国の言語には同じような意味やニュアンスを持った言葉がない、なんていう話を聞きますが、ホントはどうなのでしょうか?でも、今ただひとつ言えるのは「もったいない」を呪文のように自らに言い聞かせると損をすることがあるとでも言ったら良いのでしょうか。場合によっては「もったいない」なんてことを言うことがモッタイナイなんて時もあるかも知れません。少なくとも携帯電話や家電、パソコンなどに関しては古いモノを大事に使い続けるのが良いことだとは言えないような気がします。とはいえ、なんとなくただ捨ててしまうのにはやっぱりちょっと胸が痛みます。


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6/15/2010

天才はふたつ腕時計を着けるのがお好き

ついにFIFAワールドカップが始まった。前回のドイツ大会からもう4年も経ったことがどうも信じられません。ちょっと早くありません?なんとなくまだ2年くらいしか経っていないような気さえします。オリンピックもそうですが、ワタクシ的には4年ごとの開催というのがウソなんじゃないかとすら思う今日この頃です。

昨夜テレビで中継された予選リーグの「日本対カメルーン」の試合は我が国の代表チームが見事勝利を収めました。前半に本田圭佑選手がゴールを決めた時はガラにもなくガッツポーツをしてしまいました。後半はヒヤっとする場面もありましたけど、結局カメルーンに点を許すことなく、試合終了。終始日本が試合の流れを握っているような感じで、ホントにすごかったです。

そんな今回のワールドカップ、気になっているのは日本代表チームのことばかりではありません。他の国の代表チームにも興味津々なのですが、そんな中で最も気になっているのは今回アルゼンチン代表の監督を務める、あのマラドーナ。以前からあの人が左右両方の手首に時計を着けているのは知っていましたが、監督として試合を見守っている最中もやはりその両方の手首にはふたつの大きな腕時計がありました。

特別熱心なサッカーフリークではありませんけど、マラドーナの活躍ぶりはワタクシもちょっとくらい知っています。天才の名を欲しいままにした華々しい現役時代。でも、そこからの転落ぶりも相当ドラマチックですよねぇ。一流アスリートの中でマラドーナみたいにダーティなイメージも強い人は珍しいと思いますけど、良くも悪くもその破天荒さには驚かされました。一時期はビックリするくらい激太りして、死にかけたりしていたみたいですけど、今はどうにか人並みの体型をキープしているようですし、実際健康状態も良さそうです。アルゼンチンも予選の一戦目で無事勝利を収め、マラドーナ自身もかなり喜んでいましたよねぇ。

「この人なんでまた2個も腕時計を着けているんだ?」なんて、きっと誰もがそう思うに違いありません。ワタクシも気になって思わずググってみましたが、決定的な理由は見つかりませんでした。いろいろと調べているうちにすぐどうでも良くなってきました。そもそもそこまで必死になって調べなければならない理由もないのです。仮になぜ腕時計を二つ着けているのかが分かったところで、どうせ理解出来ないような理由なんじゃないかと思えてきたのです。

今回ちょっと調べてみて初めて知りましたが、ウブロがビッグバンという機種でマラドーナモデルを手がけているんですねぇ。ウブロといえば、ラバーを使ったスタイリッシュなデザインが特徴でしたが、近年はLVMHのグループに加わり、最近のトレンドの巨大な時計を作っています。いくらウチの店が古い時計ばかり扱っているとはいえ、まったく知りませんでした。我ながらどんだけ現行品に疎いんだと思ってしまいましたけど、やっぱりちょっとビックリでした。ずいぶんデカイ時計を着けているなぁとは思っていましたけど、あれがウブロだとは分かりませんでした。オーディマ・ピゲのロイヤル・オークに見えないこともなかったものの、だいぶ違うなぁなんて思っていましたけど、きっとあれがマラドーナモデルなんでしょう。そういえば、今回のワールドカップの公式計時はウブロも担当しているみたいですねぇ。

そんなふたつの腕時計を着けるアルゼンチンが生んだサッカーの天才マラドーナ。一方日本のエース、天才肌の本田選手もふたつの時計を両手首に着けているらしいのですが、それはご存知でしょうか?ワタクシ、実はまったく知りませんでした。今回マラドーナの時計について調べているうちに本田も同じように時計を2個着けているのだということを知ったのです。ところが、ふたりにはどうも微妙な違いがあるようでして、マラドーナがふたつ同じモデルを着けているのに対し、本田はまったく別々のモデルをそれぞれの手首に着けているようなのです。

このふたりのこだわりっぷりはきっと凡人には理解出来ないようなものなんじゃないでしょうか。天才には天才にしか分からない理由があるような気がします。腕時計は利き腕じゃない方にひとつ着けるものという常識的な既成概念は関係ないのでしょう。なんだったら、彼らにとっては首や腰に巻きつけたっていいくらいなんじゃないでしょうか。「なんでふたつも時計をしているの?」などと訊ねるのは単なる愚問かも知れません。きっと「腕時計は一個しか着けられないって法律でもあるのかよっ!カッコいいから両方の腕に着けたいんだよ、オレの勝手だろ!」なんていう答えが返ってくるんじゃないでしょうか。

ひょっとすると、これからは腕時計をふたつ着けるなんて人が増えるんじゃないでしょうか。世間一般じゃ腕時計をしない人も増えていますが、これを機に両腕に時計を着けるのが流行ったりして。そうなると時計を買う時は同時にもう1本買うことが当たり前になり、2本セットで販売されるようになったりして。・・・そんなわけないかぁ。














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6/12/2010

EASY RIDER - BORN TO BE WILD

そういえば、少し前にデニス・ホッパーが亡くなりましたねぇ。残念です。1990年代はハリウッドのメジャー作品に相当出演していて、大活躍だったのにいつの間にかあまり見かけなくなっていました。久しぶりに今年の3月にハリウッドの殿堂入りを果たしたというニュースで話題になった時にはついでに末期がんで余命わずかだということも同時に報じられていました。ネット上で痩せこけた顔を見た時は何とも言えない気分になりましたが、それから数か月であっけなく逝ってしまいました。

古くは「理由なき反抗」や「ジャイアンツ」なんかでジェームズ・ディーンと共演していて、当時の若きデニス・ホッパーは兄貴分として慕っていたなんていう話もありますが、そんなデニス・ホッパーを一躍有名にしたのがこの「イージー・ライダー」だと言われていますよねぇ。亡くなったことがニュースなんかで報じられた時も「あのイージー・ライダーの」みたいな感じで紹介されていましたから、やっぱりこれが代表作になるんでしょう。

この映画では冒頭の場面で流れる有名なステッペンウルフの曲とともにオートバイという乗り物のイメージすら決定づけたような気さえします。いわゆるアメリカンニューシネマの代表作として大きなインパクトを与え続けていて、未だに何かと語られることの多い作品ですが、この映画でデニス・ホッパーが監督、脚本を手がけていることはあまりにも有名です。



ご存知の方も多いかも知れませんが、このオープニングシーンでは腕時計が非常に重要な役割を果たしています。ピーター・フォンダ扮するキャプテン・アメリカはバイクに跨ったまま、着けていた腕時計を外し、少し眺めるとそのまま投げ捨ててしまいます。時間に縛られることを象徴する腕時計を捨ててしまうことによって自由気ままなバイクの旅の始まりを表現しているわけです。超有名なシーンですが、よくよく考えてみるとこれってかなりニクイ演出です。ちなみに投げ捨てたエクスパンジョン・ブレスがついた金時計。あっさりと捨ててしまうだけあって、きっと単なる金メッキの安物だったんでしょうかね。

この映画で活躍したデニス・ホッパーもその後はあまりパッとしない時代が長く続いたそうですが、前述の通り再評価されるようになり、見事に復活を果たします。ワタクシ的には「イージー・ライダー」よりもデビッド・リンチ監督の「ブルー・ベルベット」の方がお気に入りです。リンチ映画に共通する奇妙な世界にデニス・ホッパーの鬼気迫る演技はぴったりで、まさにはまり役でした。日本じゃ入浴剤のCMで「アヒルちゃん!」なんて言っていたのでも有名ですよねぇ。いずれにせよ、ホントに残念です。

ところで、この「イージーライダー」で登場するチョッパーなんて呼ばれるタイプのオートバイ。言わずと知れたモーターサイクルの王様「ハーレー・ダビッドソン」です。初めてこの映画を観た時にピーター・フォンダの乗っている方にフロントブレーキがないことに気付きました。国土の広いアメリカじゃ、それくらい大した問題じゃないんでしょうか。そもそも整備不良で違反切符を切られるなんてこともないのでしょうか。よく分かりませんけど、やっぱり危ないですよねぇ。そうそう、デニス・ホッパーって昔からなんとなくショーケンとイメージがダブるんですが、それってワタクシだけでしょうか?


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6/11/2010

The Sundays - Here's Where The Story Ends

お店のことや時計のことで書きたいことは山ほどあるのですが、ブログをリニューアルしたのを機に今後はあえて今まであまり話題にしなかったこともネタにしたいと思っています。手っ取り早いのがワタクシ的に三度の飯と同じくらい好きな音楽ってなわけでYouTubeなんていう便利なものもあるし、今まで以上に有効活用させていただこうかと思います。かなり安易ですけど、お付き合い下さい。



今日もいつものようにラジオを聴いていたら、懐かしい歌が聴こえてきました。それがこのザ・サンデーズなるイギリスのグループのこの曲。サンデーズといってもNHKのレッツゴーヤングのサンデーズとは何の関係もありません。それはそれで懐かしいかも知れませんが、こっちはいわゆるUKもの。当時この類のバンドは大体ネオアコースティック系などと言われていました。これをよく聴いていたのは20年くらい前だったかなぁなんて思い、気になって調べてみたところ、やっぱりこの曲はちょうど1990年のリリースでした。

この女性ヴォーカリストの声がなかなかいいじゃないですか。ほとんど忘れていましたが、一時期ホントによく聴いていました。今やPCでダウンロードして音楽を聴いたりするのが当たり前になっていて、こんな世の中になることをかつてはまったく想像していませんでしたけど、当時はレンタルしてきたCDをカセットテープに録音して聴くのがごく普通でした。確か同時期に借りて録音した同じイギリスのグループ"Everything But The Girl"と合わせてヘヴィローテーションだったことを思い出しました。それにしても、ある特定の音楽を聴くと一瞬にして時間が昔に戻ったような気分になったりするところがいいですよねぇ。

懐かしい音楽を耳にすると当時の景色や匂いまで蘇ってくるような感じがしてきます。ひょっとすると古時計もちょっと似ているかも知れませんねぇ。ある人にとって絶対的ないいものっていうのは普遍的で、決して色褪せることはありません。そして、ちょっとマイナーなものだったとしてもホンモノなら、必ずそれを認める人が現れたりして、時代が変わったとしても自然に残っていくのではないでしょうか。ひとことで言うならば、「いいものはいい」ってこと。それこそ"Timeless"なんて言葉がぴったりです。


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6/07/2010

Bill Evans - What Are You Doing The Rest Of Your Life ?



いつも毎朝店にやってくるとまずオーディオの電源を入れ、大抵ラジオを聴いています。開局当時からJ-WAVEが好きで、かつては頻繁にリクエストしたりするほどのヘヴィリスナーでしたが、今はただサラッと聴いているだけです。ホント言うとAMラジオも好きなのですが、あまりにトーク中心過ぎるし、音質的にもイマイチだし、店では基本FMです。大抵午後になるとCDやiPodに切り替えてお気に入りの音楽を聴いていますが、今日の午後ずっとリピートして聴いていたのがこのビル・エヴァンスの"From Left To Right"というアルバム。

ワタクシのようにJAZZの"J"の字も知らないような者でもちょっとくらいなら知っている、言わずと知れたジャズピアノの巨匠です。このアルバムではエレクトリックピアノを取り入れて多重録音されていて、いわゆるフツーのジャズというよりはどこかフュージョンっぽい雰囲気が漂っています。中にはボサノヴァっぽいテイストの曲なんかもあって、一枚通して実に心地いいアルバムです。

このレコーディングで使用されているエレクトリックピアノは「フェンダー・ローズ」というモデルでして、その筋では大変有名な名機です。そのピアノから出る音、これがワタクシの結構な好物でして、聴いているとひたすら浸れるところがたまらないんですよねぇ。1970年代頃のR&Bなんかではかなり多用されていて、その辺りの音楽が好きな理由はこの音色のせいなんじゃないかとすら思います。実際この音に魅せられたファンも多いんですよねぇ。

実は以前、渋谷の某中古楽器店でこのローズピアノの古いオリジナルモデルが売られているのに遭遇し、決して現実離れした値段ではなかったので、真剣に買おうか、買うまいか、なんてことを考えたことがありました。ところが、ピアノなんてまったく弾けないわけですよ。この音がいつでも生で聴けたらいいよなぁとか、練習したら少しは弾けるようになるかも、なんてことをつい考えてしまったのですが、もしその時ホントに買ってしまっていたら、なかなかのおバカですよねぇ。でも、ワタクシにとってはそれくらいシビレる音なんです。あの時うっかり買わなくてホントに良かったと思う、今日この頃です。


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6/05/2010

働くおっさん人形

ウチの店のショーケースの中には時計だけじゃなく、いろいろなものが並んでいます。とはいえ、あまり商売と関連性のなさ過ぎるものをディスプレイするのもどうかと思うので、時計と関係のあるものとか、何となく古いモノなんかが一緒に並べられています。

この陶器で出来た置き物も店内のショーケースの片隅に並べてあります。せっせと時計の修理をして働いているおじさんの傍らには犬がいて、ご主人様の方を見上げながら伏せをしています。これ、目覚まし時計でも直しているんですかねぇ。とにかく、なんか微笑ましいじゃありませんか。いつどこで手に入れたものなのか、今やまったく憶えていませんが、以前アメリカのどこかの都市へ仕入れに行った時に一目見てピンときたので、迷わず即入手したことだけは忘れていません。しかしこれ、いくらで買ったんでしょうかねぇ。まったく記憶に残っていませんけど、多分20ドルもしていないでしょうねぇ。でも、売っていた人が相当なおばあちゃんだったことは何となくうっすらと憶えていて、確か生意気にも値切ったような気がします。

これを手に入れて、ショーケースの中に置くようになってからというもの、特にこの置き物をじっくり見る機会はありませんでしたが、あらためてこの写真を見てみるとこのおじさんは時計の修理をしているようには見えないことに気付きました。何しろ目線はまるで下を向いていませんからねぇ。そう思うとどんぶりを抱えて何か食べようとしているように見えてきます。きっとアメリカだから、コーンフレークか何かですかねぇ。ひょっとすると足元にいる犬はそれを一口食べさせてもらおうとして、おとなしく伏せをしているんじゃないか、なんて思えてきました。

まぁ、完全にどうでもいいことなんですけど、ついついそんなアホなことを想像してしまいます。しかし、このおっさんの表情、よくよく見てみると結構不気味です。今度ウチの店に来ることがあったら、探してみて下さい。


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6/01/2010

Isley Brothers - Say You Will

今日から6月。ここのところ、涼しいのを通り越してちょっと寒い毎日が続いていますが、おかげで体調がイマイチです。でも、今日はいい天気でカラッと爽やかな風が吹いていてキモチいいです。こんな日にぴったりなんじゃないかと思うのがこのナンバー。

長いキャリアを誇る超ベテランR&Bグループ「アイズレーブラザーズ」の一曲。あのビートルズの有名な"Twist And Shout"は実はカヴァーで、オリジナルはこのアイズレーなんです。過去に来日した際には2回ほどライブを観に行ったこともあり、ワタクシ的All Time Favoriteグループのひとつです。彼らのアルバムはCDでずいぶん持っていますが、実はこの曲が収録されたアルバムは持っていないことについ最近気付きました。最近YouTubeで見つけたこの曲にハマっていて、よく聴いています。

近いうちにCDを手に入れたいと思いますけど、この曲も独特の疾走感があってなかなかイイですねぇ。車を運転する時なんかに聴いたら、気分良さそうです。ちなみにメインヴォーカルのロナルド・アイズレーさんは長年に渡る巨額の脱税などの罪で起訴され、有罪になり、長らく服役中だったようですが、最近お勤めを終えて出所したとのことです。早く復活してあのトロトロに甘い歌声をまた聴かせて欲しいもんです。We miss you, Ron!!!

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5/27/2010

あらためてご挨拶

いささか思うところもあり、この度ブログを引越しました。(これまでのブログはこちら)今まで通りLivedoor Blogで続けても良かったのですが、使い勝手の面などで多少不満もあったので、心機一転させることに決めた次第です。これからはここでちょこちょこ書いていきます。そんなわけで、この機会にあらためて当店について紹介させていただこうかと思います。

私たち「ホロル・インターナショナル」は1993年創業で、当時店舗は東京都台東区にありました。その後2001年に渋谷区代官山へ移転し、2008年6月に同じ代官山町内の現在の店舗へ移転し、リニューアルオープンしました。一昨年リニューアルしてから、もうそろそろ丸2年が経とうとしています。ホントに早いもんですねぇ。

当店ではアンティーク、あるいはヴィンテージと呼ばれる年代物の腕時計の販売をメインにその他には交換用の革ベルトなどの周辺グッズなども取り揃えています。販売だけでなく、時計の修理業務も行なっていますが、古い時計をより良い状態で長く使っていくためにメンテナンスはとても重要です。

販売した時計はもちろんですが、持ち込みの修理のご相談にも応じています。簡単な内容の修正でしたら、その場で作業出来る場合もありますし、コンディションに関する診断なども基本的に常時対応しております。ざっと拝見して状態を判断し、アドバイスさせていただくだけであれば、原則的にお代は頂戴していませんので、いつでもご相談下さい。

また、当店では販売や修理の他、卸売り業務をはじめ、その他テレビや映画、雑誌、広告等、ご依頼があればリースなども積極的に行っています。特にテレビドラマや映画の撮影用の小道具にはずいぶん協力させていただいています。

特定のブランドにとらわれずにいろいろな年代の個性的、かつ状態の良い時計を意識的に収集しています。上を見ればキリがないこの世界、基本はあまり高額過ぎるものより作りはしっかりしていても比較的入手しやすい価格帯のものを優先させたい考えです。特にメジャーなブランドだけにとどまらず、あえてマイナーなブランドの隠れた名品やすでに消滅してしまったようなブランドのものなどにもなるべくスポットを当てて、紹介していきたいと思っています。

古時計が持つ魅力は言葉では説明づらい部分も多く、なかなかうまく言えませんが、年代物特有の作り込みの良さはもちろん、製造された当時の空気感や現在に至るまでの時間の流れを感じさせてくれるところも魅力のひとつではないでしょうか。大体1930年代から機械式時計が完全に円熟期を迎える1970年代頃までの商品をメインに取り扱っています。

古い時代に作られたものならではの魅力を持った、味わい深いアンティークウォッチ。それらはまさに一点物で、どこにでもあるものではなく、また決して簡単に見つけられるようなものでもありません。良品を集めるためにはそれなりの手間や労力が必要になります。当店では基本的にワタクシ自身がアメリカやヨーロッパなど海外へ赴き、自分の目で見て吟味した時計を仕入れ、可能な限り自ら整備にも携わり、さらにお客様と接していろいろとご説明した上で販売するというスタイルをとっています。小さな店なので、大勢のスタッフがいるわけでもありませんし、そういった点では不手際があったり、頼りない部分もあるかも知れませんが、こういった小規模な形態を長年続けていることこそ、当店のアイデンティティであり、それが良さでもあると考えています。

魅力ある古い時計を気軽に日常に取り入れてごく普通に使い、革ベルトを変えたりしながら、オシャレに楽しむ。そんなライフスタイルを提案しています。メンテナンスなども含め、大切に使っていけば、これから先もまだまだ長く使っていくことが出来ますし、それをまた誰かが受け継いでいくことだって可能です。そんなところも魅力のひとつだと思います。歴史が刻まれたホンモノを身に着けて、何気ない毎日の生活を楽しむことに共感していただけたら幸いです。

今後もご利用下さるお客様に喜んでいただけるような店作りを目指していきます。これまでと同様、当店ならではのセンスでセレクトしたいい雰囲気の古時計を紹介していきたいと思います。今後ともどうぞ宜しくお願いします。


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