9/21/2013

Old Old Rectangular Watch

9月も後半に差しかかり、最近ずいぶん涼しくなってきましたねぇ。日中は日差しもキツく、結構な暑さですが、日が暮れると爽やかな風が吹くようになってきました。おかげで最寄駅から自宅までの道のりもちょっとだけ気分良く歩けるようになりました。まさに秋の足音が聞こえてきそうな今日この頃です。

少し前に当店のウェブサイトに掲載したこちらの時計。"Mappin & Webb"が手がけた角型時計で、ケースはヒンジ式の925シルバー。実にクラシックな佇まいです。この「マッピン&ウェッブ」は食器や銀製品、宝飾品なんかを扱うブランドで、英国王室御用達として知られていています。西洋アンティークの世界では「基本中の基本」的な存在ではないかと思いますが、古くから腕時計の取り扱いも積極的に行ってたようで、一部このようなオリジナルのショップウォッチが存在しています。

1920年代のものですが、この角形時計はわりと特徴のある形をしていて、当時のアメリカの時計メーカーでも似た雰囲気のものを見かけるデザインです。アメリカものだとこのような銀色のケースでも大抵ホワイトゴールド張りだったりして、いわゆるシルバー製はあまり見かけません。文字盤に数字がプリントされるデザインは共通した特徴ですが、アメリカのブランドのものだと数字はもっと太くて存在感のある書体が用いられることが多く、やはりヨーロッパ的な繊細なフィーリングを感じます。

ホールマークから推測すると1926年製のようです。文字盤は経年変化でそれなりにダメージが出ていますが、今から90年近くも前のものだということを考えると十分なコンディションだと思います。よく言われるように100年経たないと正式にはアンティークとは呼べませんが、これなら「どアンティーク」って雰囲気ではないでしょうか。

元々繊細で弱い構造のレクタンギュラーケースですが、ムーヴメントはこれといってダメージを受けておらず、パキっとしていて、もちろん調子も良好。革ベルトはお世辞にもキレイとは言い難いものがついていますが、なんとなく昔から残っていたものがそのままついている可能性を感じたもので、あえて交換せずに入手したままの状態で店頭に並べています。バネ棒で取り付けるタイプではありませんし、現状のものは短くカットしてあるようなので、そのまま使える方は限られるかも知れません。ご希望に応じてカスタムメイドのストラップを制作しても良いのではないかと思っています。

それにしても、この右側の写真のようなサーカスの悪徳団長みたいな恰好をした人たちが着けていたんじゃないか・・・なんて想像を膨らませたりするととても不思議な気分になってきます。店頭でお客さまと話す時なんかにも
よく言うことですが、こんな風に古い時計がまあまあしっかりした状態で残っていて、しかも現在でもまだまだ使えるってことは冗談でもなんでもなく、ホントに奇跡みたいなものなんです。製造された年代が古ければ古いほど、当然その奇跡感は増しますから、あらためて考えてみるとロマンを感じずにはいられません。そんな今日この頃です。。。




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9/09/2013

漆黒の城

9月になって日が暮れると少しだけ涼しい風を感じるようになりましたが、昼間はやっぱりまだまだ暑い日々が続いています。そういえば、2020年のオリンピック開催地が東京に決まりましたねぇ。正直ワタクシは東京でのオリンピック開催についてはどちらかといえば、反対派寄りでしたが、正式にやると決まれば話は別です。7年後のお祭りを楽しみたいと思います。その頃自分や世の中がどんな風になっているのかを考えるとちょっとゾッとしますが。。。

ところで、商品の画像の加工をするためにPCの中の画像ファイルをチェックしていたら、この前の夏休み中に松本城へ行った際に撮ったものについつい見入ってしまいました。普段はなかなか時間がないので、どこへも行けないのですが、最近年齢とともに神社仏閣や城なんかへの興味が年々増していまして、この前の休み中に家族で長野へ行った時、ついでに松本城へ行ってきたってワケです。

時計とか、お店のことはなんにも関係ありませんが、その時の写真をちょっとだけ載せたいと思います。お城そのものも興味深かったんですが、展示されていた火縄銃なんかも意外にも面白かったので、ちょっとだけネタにさせてもらいます。




漆黒の城「松本城」の立派な佇まい。
ここから鉄砲隊が火縄銃で攻撃したのでしょうか。。。
ゼンマイ的な部品が組み込まれた火縄銃の構造。
このなんともいえない質感に目を奪われました。
ヤットコに似ていますが、弾丸を作るのに使っていた道具のようです。
忍者の道具のような短刀が一緒になったハイブリッド仕様。
十手型の銃。必殺仕事人フィーリングです。


どうですか?このちょっと変わった火縄銃の数々も戦国時代なんかのモノでしょうから、これってなんというか...これこそまさにアンティークですよねぇ。長い年月を経てきたものにしか出せないオーラがビシビシ感じられます。そういえば、現在修復作業が進んでいる姫路城にも興味津々。いずれ行ってみたいもんです。。。




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