3月になりましたが、まだまだ寒いですねぇ。いつもわりと商品とかお店のことと関係ないことばかりネタにしているような気もするので、たまには商品の写真を載せてみようかと思います。どうぞお付き合い下さい。
どうですか?このゼニス。つい先ほどウチの店のサイトに情報をアップしたものですが、ワタクシ的に「やっぱりイイなぁ~」なんて思うのがこういう時計なんです。フツー過ぎるほどフツーかも知れませんが、見れば見るほど結構存在感があります。
オメガの30mm系なんかも同じようなタイプに該当するかも知れませんけど、やはりナンダカンダで手巻きでスモールセコンドという最もベーシックな仕様にどうしてもグッときてしまうのです。理由はいくつもあるのですが、なんといってもデザインはもちろん、ムーヴメントもシンプルだという点に尽きるような気がします。
シンプルなだけでなく、同時に年代物ならではの特徴をしっかり持っている点もたまりませんねぇ。このゼニスでいえば、外周に向かって少しカーブしている文字盤は視覚的に立体的に見えますし、クサビ型のインデックスとともに奥行きの感じられる作りになっています。
すっきりとしたスチール製のケースですが、防水型のいわゆるスクリュウバックになっていて、しかも軍用時計のように二重ケースになっていたりする点も重要なポイントです。昨今は古時計の世界でも大ぶりなケースがなにかと喜ばれる傾向が強いようですが、ワタクシ的には時計のサイズなんていうものは結構どうでも良い部分でして、小さくても個性的で存在感があるところこそが年代物の腕時計の魅力だと考えているくらいなので、実はこのゼニスはむしろ大きいとすら感じます。いずれにしても、一見フツーでも実は凝った点がいくつもあるってワケです。
ムーヴメントに目を向けると懐中時計の時代から脈々と続くスイス時計の王道を行くフィーリングが味わえます。日頃は見えない部分ではありますが、粒金仕上げになっているこのようなクラシックな仕上げもある一定の年代にまで遡らないと存在していませんので、この時計の魅力を作っている大きな要素のひとつだと思います。こうやってオーバーホール中の写真をあらためて見るとほぼ非の打ちどころのない、限りなく完璧に近いコンディションであることがビシビシ伝わってきます。
そして、最後に最も重要なのはこの時計がこの世にひとつしかないってことです。これはこのゼニスに限った話ではありませんが、こんな風に十分なコンディションをしっかり保ったモノがゴロゴロ出てくるワケではないのだから、そんなことを考えるとホントに有り難い気分になってきます。まさにロマン・・・ですねぇ~。
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