3/30/2014

5 to 8

すっかり暖かくなり、今年も桜が見事に咲きました。年齢のせいか、やたらと寒さが堪えるようになったおかげで春が待ち遠しく感じていましたが、やっと春らしくなってくれました。数日前には外を歩いているとじんわり汗をかくような日もありましたけど、暑くも寒くもない時期っていうのはとっても短くて、今度はあっという間に毎日モーレツな暑さの中過ごすことになります。これから一か月くらいは気候的にもちょうど良い季節なので、気分良く過ごしたいもんですが、そうも言っていられません。。。

みなさまご存じの通り、2014年4月1日(火曜日)から消費税の税率が従来の5%から8%へと変更になります。前々から分かってはいましたが、ついにその日を迎えることになります。4月1日まで今日を入れてあとわずか2日となりました。これまでは総額表示が義務付けられていましたので、当店のウェブサイトの各商品のページに表示される価格もすべて消費税を含んだ合計金額を掲載していましたが、今後は税抜価格での表示もOKということなので、本体価格+消費税という形でご案内させていただくことにします。

すでに少しずつサイト上の情報を修正し、アンティーク・ヴィンテージウォッチはもちろん、革ベルトや修理関連の情報を掲載したページなど、すべて税別価格でご案内するように変更しました。十分チェックしながら直したつもりですが、変更し忘れり、間違ったりしている箇所などもあるかも知れません。お気づきの際は教えていただけると大変助かります。

ウェブ上の情報については多少の手間だけで比較的簡単に修正出来るのですが、実は店頭に並べている商品に取り付けたタグの変更はまったく手をつけていません。正直お手上げ状態です。本来であれば、4月1日に合わせてきちんと修正しておくべきなのですが、人手がない当店ではそれがなかなか出来そうにありません。ただでさえ、仕事が山盛りで手一杯なのに一気にすべての値札を作り変えるなんていうのは魔法でも使わない限り、正直ちょっと無理です。

なので、店頭の商品については少しずつ修正するつもりではありますが、いつになったら出来るのか・・・なんてことを考えているとちょっと気が滅入ってきます。手書きで書き換えるにしてもワタクシは字を書くのがモーレツに下手クソでして、恥ずかしながら小学校3年生くらいからまったく上達していないほどです。今まではPCで入力したデータをシールにプリントし、さらにそれをカットして小さなタグに張り付けるという結構手間のかかる方法をとってきましたが、それを全部やり直すとなると想像しただけでちょっと意識が遠のいてきそうです。誰か代わりにやってくれると良いのですが、ドラえもんを呼びたい気分デス。。。

それにしても、世間では増税前の駆け込み需要で住宅やクルマ、家電製品など、いろいろと売れているものも多いようです。実際、ここしばらくの物流量は平常時をはるかに超える量らしく、当店でも通信販売で発送した商品や修理品の荷物が予定通り到着しないといった現象が起きていました。どうやら、現在どこの運送会社もまともに捌けないほど大量の荷物を扱うことになっている模様です。年度末というのも関係しているとは思いますが、いずれにしてもトンデモナイ状態のようです。

そんなワケで、当店もしばらくは混乱状態が続くかも知れません。少なくとも店頭の商品の値札は当分今まで通りってことになってしまいそうですが、その辺りのツッコミはご容赦いただくようお願いシマス。とにかく、消費税が8%になっても引き続き当店をよろしくお願い致します!




今回アップしたブログのタイトルをなんとなく考えた時、ふと思い出したシーナ・イーストンの懐かしいこの曲をどうぞ。ナンダカンダでポップでいい歌だと思います。わりとテレビなんかでも耳にする機会があるせいか、曲自体はそうでもありませんけど、なんせ映像が古臭いですよねぇ。しかし、この方って今どうしているんでしょうか??




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3/23/2014

時代を見つめてきた時計

だんだんと春らしくなってきましたが、まだまだですねぇ。桜が咲くのが待ち遠しい今日この頃です。さて、今回は少し前にウチの店のサイトにアップしたインターナショナルの角型時計について少々書いてみたいと思います。

ご覧の通り、決して美品とは言えないコンディションなのですが、こちらは当店では久々に入荷した"Cal.87"搭載モデルです。Facebook上にアップしたアルバムにはちょっとだけコメントを加えておきましたが、こちらは海外で入手したものではなく、店頭で一般のお客様からお譲りいただいたものです。このインターを持ち込まれた60歳代のご婦人「山田さん(仮名)」とお話してこの時計がどういった素性のモノなのか、いろいろとうかがってみるとなかなか興味深いエピソードが聞けました。


そもそもこの時計はそのご婦人の持ち物ではなく、亡くなったお父さんが所有していたものだそうで、山田さんによると物心がついた頃にはこの時計を着けているお父さんの姿がしっかり記憶に残っているとのこと。つまり、我々のような古時計を扱う店でこの10~20年の間に購入したようなモノではないということが分かります。この時計が製造されたのは1930年代後半ですが、その頃の日本は決して裕福とは言えない時代で、戦争による混乱状態もあったはずですから、そんな時代にこのような腕時計を所有していた人がこの日本にいたとは信じがたいくらいです。

新品で入手したのか、あるいは誰か別の人が持っていたものを譲り受けたモノなのか、そういった細かい部分については知る由もありませんが、いずれにしても大昔に日本へやって来た時計だということに間違いはなさそうです。1940年前後の当時、インターナショナルの時計が正式に日本へ輸入されていたのでしょうか?恐らくそんなことはなかったかと思います。正直その辺りはよく分かりませんが、山田さんのお父さんがどのようなお仕事をなさっていたのかというお話をうかがうとなんとなく納得出来ました。ご興味のある方にはその辺りのストーリーをお話しさせていただきます。

あえてここではその先の詳しい説明はしませんが、ずいぶんと昔にはるばる日本にやって来たこの時計がより貴重なモノに思えてきます。腕時計は決して場所を取るモノではありませんし、なによりご家族の思い出の品なのですから、売却などせずに大事に持っていらした方が良いのではないかとご提案しましたが、ただ持っていても仕方がないとのことで、結局お譲りいただくことになりました。

文字盤はご覧の通りで、かなりヤレていますし、リュウズもオリジナルではありませんでしたが、ムーヴメントの状態をチェックすると決して悪くありませんでした。文字盤も結構傷んでいる上に機械もサビだらけだったり、下手クソな整備を重ねてきてガタガタだったら、さすがにどうにもなりません。当初から文字盤をレストアすることを視野に入れていましたが、ひとまずそのままの状態で仕上げました。オーバーホールの際に少しマシなリュウズと交換し、ベルトはバネ棒式ではなかったので、別注製作したリザードのベルトを取り付けて店頭に並べています。

正直ひと目見てキレイとは言い難いコンディションです。しかしながら、当時こういった高級品を持っていた人は日本には何人もいなかったでしょうし、この日本で長い年月を経て現代まで生き残ってきたことにものすごく有り難みを感じます。なんというか、それこそロマンを感じずにはいられません。このインターナショナルの角型時計が持つ歴史やストーリーに共感していただけたら幸いです。。。





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3/16/2014

WWD MAGAZINE

今さらですが、ちょっと前にWWDマガジンという雑誌で紹介していただいたので、そのことについて少々。。。この雑誌はご存じでしょうか?正直ワタクシはまったく知りませんでした。いわゆるファッション雑誌ってやつです。メンズとかレディースとか、そういう風に分けてはいないらしく、どちらかというとアパレルや美容関係の仕事に携わっている人々が読者なのではないでしょうか。

元々WWDはニューヨークで日刊紙としてお馴染みなんだそうで、その日本版として週間で発売されているとのことですが、年に何度か出ているその雑誌版の方で今回は紹介していただきました。「Fashionista100人が案内する 東京マニアック」と題した特集の中で代官山エリアのショップの一軒として掲載されています。

タレントやモデルをはじめ、スタイリストやデザイナーなどのクリエイター系といった、いわゆるオシャレが大好きなファッショニスタ100人がお気に入りのお店を紹介するという企画で、何人かの方が実際にウチの店の名前を挙げて推薦して下さったとのことで、取材していただきました。いやぁ、実に有り難い限りです。


紹介されている周辺のお店を見ると何度も買い物している帽子屋さんのCA4LAなんかの他には全然知らない名前のお店もいくつかあって、そこそこ長いこと代官山で商売をしていても結構新たな発見がありました。よくよく読んでみるとファッション関連だけでなく、誰にでも喜ばれる粋な手土産的な感じの和菓子だとか、食に至るまで様々なジャンルが取り上げられていてその辺もなかなか面白かったですねぇ。

ワタクシ的にちょっと気になったのはメガネのお店でしょうか。元々かなりのド近眼で、長年コンタクトレンズを使ってきましたが、乱視もひどくなり、さらに老眼も加わってしまい、ここ数年で一気に眼が悪くなってしまったので、もう常にメガネが手放せなくなりました。最近はかなり手頃な価格で入手出来るメガネもずいぶんと増えましたが、個人的にはやっぱり安いものはそれなりだという結論に達してしまい、仕事中に使うためのそこそこ良いメガネを新たに作りたいなぁなんてことを思案していたので、近いうちに何軒かのメガネ屋さんへ行ってみようかと思う今日この頃です。

いずれにしましても現在発売中の雑誌WWDマガジンに当店もチョロっと載っていますので、是非チェックしてみてはいかがでしょうか?



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3/10/2014

Just Arrived!!!

3月になりましたが、まだまだ寒いですねぇ。いつもわりと商品とかお店のことと関係ないことばかりネタにしているような気もするので、たまには商品の写真を載せてみようかと思います。どうぞお付き合い下さい。

どうですか?このゼニス。つい先ほどウチの店のサイトに情報をアップしたものですが、ワタクシ的に「やっぱりイイなぁ~」なんて思うのがこういう時計なんです。フツー過ぎるほどフツーかも知れませんが、見れば見るほど結構存在感があります。

オメガの30mm系なんかも同じようなタイプに該当するかも知れませんけど、やはりナンダカンダで手巻きでスモールセコンドという最もベーシックな仕様にどうしてもグッときてしまうのです。理由はいくつもあるのですが、なんといってもデザインはもちろん、ムーヴメントもシンプルだという点に尽きるような気がします。


シンプルなだけでなく、同時に年代物ならではの特徴をしっかり持っている点もたまりませんねぇ。このゼニスでいえば、外周に向かって少しカーブしている文字盤は視覚的に立体的に見えますし、クサビ型のインデックスとともに奥行きの感じられる作りになっています。

すっきりとしたスチール製のケースですが、防水型のいわゆるスクリュウバックになっていて、しかも軍用時計のように二重ケースになっていたりする点も重要なポイントです。昨今は古時計の世界でも大ぶりなケースがなにかと喜ばれる傾向が強いようですが、ワタクシ的には時計のサイズなんていうものは結構どうでも良い部分でして、小さくても個性的で存在感があるところこそが年代物の腕時計の魅力だと考えているくらいなので、実はこのゼニスはむしろ大きいとすら感じます。いずれにしても、一見フツーでも実は凝った点がいくつもあるってワケです。

ムーヴメントに目を向けると懐中時計の時代から脈々と続くスイス時計の王道を行くフィーリングが味わえます。
日頃は見えない部分ではありますが、粒金仕上げになっているこのようなクラシックな仕上げもある一定の年代にまで遡らないと存在していませんので、この時計の魅力を作っている大きな要素のひとつだと思います。こうやってオーバーホール中の写真をあらためて見るとほぼ非の打ちどころのない、限りなく完璧に近いコンディションであることがビシビシ伝わってきます。

そして、最後に最も重要なのはこの時計がこの世にひとつしかないってことです。これはこのゼニスに限った話ではありませんが、こんな風に十分なコンディションをしっかり保ったモノがゴロゴロ出てくるワケではないのだから、そんなことを考えるとホントに有り難い気分になってきます。まさにロマン・・・ですねぇ~。





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3/02/2014

五輪のブルース

結構な盛り上がりを見せたソチオリンピックもすっかり終わってしまいましたねぇ。そんなにハマって観ていたワケでもありませんが、ナンダカンダでドラマチックだし、やっぱり面白いもんです。

なんといっても世間的には真央ちゃんでしょうけど、ワタクシ的にはスノーボードのハーフパイプでメダルを取った10代のふたりがなんだか良かったですねぇ。男子フィギュアで日本初の金メダルを獲得した羽生くんのやたらとしっかりした話しっぷりに比べ、フツー過ぎるほどフツーな若者らしいトークにヤラれてしまいました。なんというか、かえって好感が持てました。女子スノーボードで銀を獲った竹内選手のストイックさにも参りました。
「レジェンド」なんて呼ばれているジャンプの葛西選手も良かったですねぇ。団体で勝った後の涙にはグッときました。「さすがレジェンドだぁ~」なんて思いつつ、よくよく考えると年下だったりして、一方ワタクシは完全にレジェンド感ゼロです。。。

そんな今回のオリンピックもいろいろな名場面がありましたが、興味深かったのは女子のアルペンスキーでふたりが金メダルを獲得したことでしょうか。マゼとギザンのふたりの選手が同タイムだったのはホントに驚きでした。まさかの100分の1秒での同着はオリンピック史上初だそうで、どこか溜息交じりの「へぇ~~~」って言葉が世界中から聞こえてきそうでしたねぇ。ソチでもオメガが公式計時を行っていましたが、ハイテクな計測機器を使って正確なタイム測定を行っているのにもかかわらず、前述のような結果が出たことはものすごく低い確率でしょうし、そういうことが起こる奇跡もスポーツの世界の面白さなんだということをあらためて思いました。

驚いたことといえば、男子のフィギュアスケートで金を獲った羽生くんのショートプログラムでの点数もてっきり100点満点なんじゃないかっていう思い込みがあったので、ビックリしちゃいましたねぇ。
そういえば、最高得点を叩き出した時に使われていたゲイリー・ムーアの「パリの散歩道」という曲がに急激に注目され、レコード会社によるとCDの生産が追い付かない状態だとのことで、思わぬヒットに嬉しい悲鳴を上げているなんて話題がテレビで取り上げられていました。




ゲイリー・ムーアといえば、ワタクシ的にはかつて若かりし頃にバンドを組んでギターに取り組んでいた頃、誰かに「ゲイリー・ムーアのギターの音に似ているね」なんてことを言われて気を良くしたことがあったのを真っ先に思い出します。当時はまともに聴いたこともなければ、意識したこともなかったのですが、どことなく頑固一徹で硬派なイメージのゲイリー・ムーアを引き合いに出されて自分のギターの演奏を褒められたことが素直にうれしかったってワケです。

そんなゲイリー・ムーアさん、数年前に急死してしまい、帰らぬ人になってしまいました。正直熱心に聴いたことはありませんが、一番印象に残っている曲といえば、この"Still Got The Blues"でしょうか。それまでのハードロック路線からブルージーな渋い路線へ方向転換した時の作品で、確か最近はクラプトンもカヴァーしていたと思いますが、
まさに泣きのギターが炸裂しています。あんまりフィギュアスケートには向かないかも知れませんけど、こちらもおススメのシビれる一曲です。





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