以前このブログで外装はモーレツに酷かったものの、ムーヴメントがやたらと美しかったので、思わず衝動的に入手してしまった角型時計のことを話題にしましたが、それと同タイプの機械を使った時計をちょっと前に入手しています。すでにウチの店のウェブサイト上でもご紹介しているので、ご覧になった方もいるかとは思いますが、あらためてネタにしたいと思います。
あのレヴューを入手した少し後、ロータリーの角型時計を手に入れる機会があったのですが、そのムーヴメントを見てビックリ。ワタクシが一目惚れしたあの機械だったのです。角型ムーヴメントにしては幅があり、その分普通の丸型の時計に近いような輪列だったりするのですが、同じように粒金仕上げなところも一緒でしたし、あらためて個人的には完全にドストライクであることを再確認しました。
レヴューの方は角穴車が鏡面仕上げになっていましたが、このロータリーの方にはマークなんかが刻まれています。その他テンプ受けなど、細かい部分は仕様に違いがあるものの、ワタクシのハートを鷲掴みにしてシビれさせたアンティークテイストはそのまんまでした。いわゆるデニソンケースはお約束の9金。ケースの傷がやや目立ちましたが、文字盤はわりとキレイだし、なにしろこのムーヴメントがイイ。というワケで早速手に入れることにしました。一見すると文字盤はフツーのプリントの全数字で面白味がないかも知れませんが、どことなくアメリカンウォッチとはまるで異なる風情です。やはりかつて英国市場で圧倒的な支持を誇ったロータリーだからなのでしょうか。
とにかく、この機械のレア度を考えてみるとある意味パテック・フィリップの"Cal.9-90"あたりの美品を探す方がむしろ簡単かも知れませんねぇ。そんなこの時計から滲み出てくるアンティークならではの香り。ハンパじゃございません。マキシマスなんていうペットネームも実にニクイ。まさに"Beautiful Rectangular Movement"な一本。いわばBRMじゃありませんか。そんなこのロータリー、実にオシャレです。
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