7/13/2010

雨ニハマケル

FIFAワールドカップはスペインが勝利を収め、勝敗を的中してきたドイツの水族館にいる占いタコが注目を浴び、日本の代表選手のうちの何人かは移籍の話なんかもチラホラ出てきたりしています。この一カ月間、連日夢中になっていたワールドカップが終わってしまい、すっかりいつもの退屈な毎日に戻ってしまった気分です。おまけに参議院議員選挙も終わり、なんとなく世の中全体が落ち着きを取り戻しつつあるかのような今日この頃。

毎日雨が降ったりやんだりで、梅雨らしく嫌な感じの天気が続いていますねぇ。カラッと晴れて気持ちのいい日もありましたが、やっぱりまだ梅雨。完璧にジメジメ、ムシムシしています。そんなここ最近のワタクシはなぜこの時期は古い時計を気をつけて使わなければならないのかとか、なぜなるべく使わないようにした方が良いのかなどというようなことを徹底的に説明する機会が多く、ホントに何人もの方に同じような話を何度もしています。

どんなことを話しているのかざっくり整理してみると大体以下のような感じになります。


・古い時計は防水性能を持ったものがほとんどない上、仮に防水型のモデルであっても現在はその性能は期待出来ない場合が少なくないということ。

・実はロレックスのような完全防水の時計であってもケース内部にあるわずかな空気が結露を起こし、それがサビに発展する場合も結構あるということ。

・中途半端な気密性が保たれたモノほど内部に発生した水分が外へ抜けないため、文字盤や針、ムーヴメントにまで影響が出てしまう場合もあるということ。

・直接水がかからないようにするのはもちろん重要なのですが、気温や湿度の変化が湿気によるトラブルを誘発する場合もあるということ。

・日本の特に東京のような大都市の蒸し暑さは実は想像以上の過酷さなので、梅雨時から残暑の厳しい時期までの間は万一に備え、古時計はなるべく使うのを控えた方が間違いないということ。


もっといろいろ話したりしていますが、おおよそ前述の通りです。普段なら何の問題も起こらないような時計も今のような蒸し暑い季節なら、すぐに大きな問題に発展しまう可能性があるのです。猛烈な気温と湿度の外から一歩室内に入るとエアコンが効いていて、さらにまた外へ出ると今度はまた激しい蒸し暑さへ逆戻りするといった繰り返しが徐々に悪い影響を与え、結果的にサビなどのダメージにつながったりするわけです。

ムーヴメントのトラブルも気になりますが、実はケースの腐食なんかも結構心配です。特にステンレススチールは「サビない」と思われていることも多いようですが、あくまで「サビにくい」なので、汗や汚れが元になってサビにつながったりなんてこともあるのです。ベルトの取り付け部分や裏蓋の合わさった箇所などが激しく錆びたりしやすいので、汗を残さないようにまめに拭いて清潔にしておくことも有効です。

お気に入りの時計を着けずに生活するのはどことなく物足りなさを感じるかも知れません。しかし、危険が潜んでいるこの季節、古いものなら天候によって使うのはちょっと控えた方が良いのは言うまでもありません。やっぱり夏場の雨や湿気には負けます。大事に長く使っていくことを考えたら、ほどほどに休ませてあげるべきなんです。


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